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「もう我慢できない」、韓国で“たそがれ離婚”急増中

登録:2014-10-22 21:32 修正:2014-10-23 05:29
結婚20年以上の離婚 昨年 3万2433組
5年間で4千組余り増加…結婚5年以下は減少

 34年の公務員生活を終えて6年前から月額300万ウォン(1ウォンは約0.1円)の年金を受け取っているK氏は昨年、夫人に離婚訴訟を提起された。 K氏は結婚生活32年間にわたり飲酒、暴言、暴行、女性関係のために数えきれない問題を起こしては妻に謝ることを繰り返した。 二人は2011年から別居に入った状態だった。 昌原(チャンウォン)地方裁判所は先月「婚姻破綻の主な責任は夫にあり、夫人が家事や育児を担当しなかったなら、公務員として勤務できなかったか、または相当な費用を支出せざるをえなかった」とし、離婚と共に退職年金の50%を妻に支払うよう判決した。

 たそがれ離婚が昨年、過去最多を記録した。 22日に大法院(最高裁)が出した『2014司法年鑑』によれば、昨年離婚した夫婦は11万5292組で、このうち20年以上の結婚生活の末に離婚した夫婦が3万2433組だ。 2009年に2万8261組だったたそがれ離婚は、2010年2万7823組、2011年2万8299組、2012年3万234組へと毎年増え続けた。 反面、結婚5年未満夫婦の‘新婚離婚’は、2009年の3万3718組、2010年3万1528組、2011年3万689組、2012年2万8204組、昨年は2万7299組へと毎年減っている。

 たそがれ離婚が離婚全体件数に占める比率は、最近5年間で22.8%から28.1%に増えた。 5年未満夫婦の離婚比率は同じ期間に27.2%から23.7%に減った。

 たそがれ離婚が増加したのは「このまま我慢して生きていこう」という認識が浅くなったうえ、平均寿命が伸びて老年期にも新たな人生を探そうとする欲求が強まったためという分析が出ている。 女性は経済的恐怖のために離婚を敬遠する傾向があったが、裁判所が財産分割の際に家事と育児の価値を高く付け‘決心’の動機が強まった側面もある。 大法院は今年7月、未来の退職金と退職年金も財産分割の対象という判決を出した。

 家庭裁判所のある判事は「夫の死亡により財産相続を受ける時、夫人の取り分は大変少ないが、離婚すれば40%程度を受け取ることができる。 父親が特定の子供だけに財産を譲ろうとすれば、他の子供が母親を説得し離婚訴訟が提起されるケースもある」と話した。

イ・ギョンミ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/661006.html 韓国語原文入力:2014/10/22 19:56
訳J.S(1135字)

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