本文に移動

アムネスティ,ロウソクのあかり鎮圧など警察力乱用 “韓国人権後退”

原文入力:2009-06-02午後08:55:38
ホン・ソクチェ記者,イ・ジョンチャン記者

←コ・ウンテ国際アムネスティ韓国支部理事長(左側)とキム・ヒジン事務局長が2日午前、ソウル,太平路のプレスセンターで開かれた ‘2009国際アムネスティ例年報告書発表記者会見’ で韓国の人権状況に対するアムネスティの立場を説明している。右下に見える本が例年報告書で韓国の人権状況を記録した部分が広げられている。イ・ジョンチャン選任記者rhee@hani.co.kr

人権団体の国際アムネスティが2日、世界150余ヶ国の人権例年報告書を出し、韓国に対して「韓国の景気低迷が人権侵害状況を悪化させ、人権に対する関心を他に回して新たな問題を引き起こした」として憂慮を現わした。
国際アムネスティは2日、ソウル,太平路のプレスセンターで ‘経済の没落,消えた人権’ というタイトルで始まる2008年度例年報告を通じて「(昨年)韓国政府が米国産牛肉輸入に反対し平和的にデモをした人々を解散する過程で鎮圧、警察が過度な武力を使用した」と指摘した。

アムネスティは報告書で「(ロウソクのあかり示威当時)一部警察が盾とこん棒でデモ参加者らを殴打し、近くの道路から水砲を発射し、拘禁中であるデモ参加者の医療措置を拒否した」と付け加えた。またアムネスティはデモ参加者らが△骨折△脳震盪△一時的視力喪失△鼓膜破裂などの負傷に遭ったと指摘した。‘国際アムネスティ例年報告書’ は世界150ヶ国の人権現況を調査し、その結果を発表するもので国際社会から信頼すべき人権資料として評価されている。

国内移住労働者問題に対してもアムネスティは「多くの非正規職移住労働者らが昨年韓国から強制出国され、逮捕過程で残酷で非人道的・屈辱的な待遇があったことが分かった」として「韓国政府が2012年までに22万人の非正規職移住労働者を出国させるという計画を立てている」と明らかにした。国家保安法についてもアムネスティは「2008年は国家保安法が導入され60年になる年だが、曖昧な条項によって少なくとも9人が拘禁された」と指摘した。

この日アイリーン カンヌ アムネスティ事務総長はあらかじめ録画された動画を通じて「政府が経済問題を扱う過程で重大な人権問題があった過去に戻ろうとしてはいけない」として「人権問題が経済同様に重要だという事実を認めなければならない」と話した。

一方、アムネスティは北韓の人権問題に対しても、世界食糧計画(WFP)の資料を根拠に「北韓住民数百万名が去る10年間に前代未聞の飢えを体験し女性・子供・老人が最も苦しんだ」と明らかにした。このような状況でも北側は南側との関係梗塞により南側に米と肥料の支援を要請しなかったとアムネスティは指摘した。アムネスティはまた「北韓政府が独立的な人権監視要員の入国を拒否した」として「国連総会がこれに対して深刻な憂慮を表わした」と伝えた。

ホン・ソクチェ記者forchis@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/358284.html 訳J.S