原文入力:2009-06-02午前09:16:28
‘河川復元’ 世界的碩学 ヘスター教授
先進国で40年前に廃棄された ‘誤った方式’
事業者だけに恩恵…川の本来機能を回復しなければ
アメリカも一時 乱開発, 環境破壊 復元中
ホン・ソクチェ記者
‘河川生態系復元’ 分野の世界最高碩学に選ばれるランドルフ ヘスター(67・写真)米国バークレー カリフォルニア州立大学教授(建築造景環境学部)が政府の ‘4大河川再生事業’ に対して「先進国ですでに20~40年前に廃棄された誤った方式」と語った。
ヘスター教授は先月28日<ハンギョレ>とのインタビューでこのように話した後、「民主的で生態的な河川の復元が必要だ」と強調した。彼は先月27日ソウル,汝矣島の国会図書館で開かれた ‘4大河川再生事業,正しい道に行っているのか’ という主題の国際シンポジウムに参加するために去る23日ソウルを訪れた。
-韓国政府が推進する ‘4大河川再生’ をどう見るか?
“先進国らは大概似た方法で河川を復元している。去る数十年間、誤りを繰り返しある程度検証された方法を用いるためだ。だが韓国の状況を聞いてみると学者たちが言う普遍的な復元とは距離がある。私の知る限り河川再生ではない。生態的機能を生かそうとせずに過去回帰的な誤った方式に名前だけ ‘河川復元’ と付けたものだ。先進国では20~40余年前に廃棄された方式だ。洪水予防・水質改善・生態復元など目標はきちんと捉えているのに、なぜ誤った方式を選んだのか分からない。実際川の再生より広報にさらに気を遣うマーケティング戦略になったようだ。”
-‘4大河川再生’ の問題点をもう少し具体的に指摘するならば?
“韓国政府の計画は疑問が残る方式に基づいている。環境ばかりでなく、文化,経済的部分でも十分に検討されたものなのか疑問を感じる。天文学的なお金がかかる事業であるから、どんな方法がより良いのか客観的基準によって深層的に評価する必要がある。河川機能を復元する最も効果的な方法は水が流れの連結性と躍動性,自然的流れに伴う土砂の供給を回復することだ。特に水の自然な流れを妨げる施設は撤去することが河川復元の基本だ。韓国の河川には民主的で生態的な復元が失踪しているようだ。このような大規模建設事業に転落すれば少数の業者だけに恩恵を与えるだけだ。”
-‘民主的で生態的な河川復元’の意味は?
“政府事業としても ‘内容をよく知っている大衆’ がいてこそ政策決定が合理的にできる。市民が民主的に参加することができるように透明性が確保されなければならないということだ。河川の ‘開発’ と ‘復元’ は結果だけおいてみれば似ているように見える。河川の本来機能を回復するか否かが二つの差を区分する最も重要な基準だ。水がどれくらいきれいになるのか、生物種がどれくらい回復するかを問い詰めて行わなければならない。”
-河川復元と関連した米国の経験を紹介して欲しい。
“米国も1960~70年代まで河川開発をしながら環境破壊がこの上なくはなはだしかった。最も大きい理由は ‘無知’ のためだった。はんだ付け式河川開発が河川の総体的機能を破壊するのだが、知識人たちさえそれが誤りだという事実を分からなかった。それでも収益を出そうとする企業等がロビーを通じてダムと堤防を建設する悪循環が反復された。今、専門家たちは ‘米国の大部分のダム底に石,土など沈殿物が長い間積もり20~30年内に崩壊の危険に直面する’ と警告している。米国は河川復元のために1990年から15年間に180億ドル(22兆5540億ウォン)を投資した。”
ヘスター教授は先月29日まで韓国に留まり、シンポジウム日程一日を除いては江華島,摩尼山,江華南端干潟のヘラサギ棲息地と水草密生地,非武装地帯一帯などを見回った。彼は「特別にヘラサギに関心を持っている」として「韓国で保存活動を必要とする所に相当な寄与をしたい」と明らかにした。
ヘスター教授は<生態的な民主主義の設計>等17冊の主要著書と数百編余りの論文を出した環境設計分野の代表的学者だ。ペンシルバニア大学とノースキャロライナ大学学教授を経て現在、バークレーカリフォルニア州立大学教授として在職している。
文・写真ホン・ソクチェ記者forchis@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/environment/358140.html 訳J.S