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財界, 最低賃金 削減案提示

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/357713.html

原文入力:2009-05-30午前01:11:45
“4000ウォン→3770ウォン”…労働界と葛藤大きくなる模様

ファン・ボヨン記者

財界が景気の悪化を理由に来年の最低賃金要求案を現行4000ウォン(時間給基準)から3770ウォンに下げようと提案した。1988年最低賃金制度が施行された後、財界が最低賃金削減案を提示したのは今回が初めて。‘最低賃金水準の現実化’を要求してきた労働界との葛藤が大きくなる展望だ。

29日最低賃金委員会は来年度に適用する時間当り最低賃金額として労働界と財界が各々5150ウォンと3770ウォンを提示したと明らかにした。労働界が提示した最低賃金引上げ率は28.7%である反面、財界が出した引上げ率は-5.8%だ。昨年の引上げ率は6.1%だった。来月5日、全員会議で来年度の最低賃金水準を巡る本格的な議論が始まる。

先立って前日夜、最低賃金委員会の財界側委員9人は異例の最低賃金削減案を提案することで意見を集約した。財界では経済5団体と中小企業および業種代表,ソウルタクシー組合理事長などが委員として参加している。ハ・サンウ韓国経営者総協会経済調査チーム長は「難しい経済状況を反映した決定だった」として「2000年代に入り最低賃金の平均引上げ率が10.1%と過度に高く引き上げられただけに削減する必要がある」と話した。だが財界は外国為替危機直後には最低賃金削減案の代わりに結案を提示した経緯があり、今回の案はかなり異例的だ。

こうした財界の態度に2大労総と市民団体とで構成された‘最低賃金連帯’は直ちに反発して出た。イ・スンチョル民主労総スポークスマンは「最低賃金制度の趣旨はそれこそ最低限の賃金水準を法で定めようということだが、これを削ろうというのはとうてい受け入れられない」として「去る20年間に最低賃金は6.91倍に引き上げられ、一般労働者の賃金総額は6.27倍引き上げられるなど、引上げ幅で別段差がなく所得分配構造改善という制度の趣旨を全く達成することができずにいる」と反論した。

最低賃金連帯はまた経済危機であればあるほど低賃金労働者の生計を保護しようとする他の国の事例と逆に行こうとする処置と批判した。イ スポークスマンは「最近米国が10年間足踏みしていた最低賃金を2011年までに45%大幅引き上げすることにしたし、ヨーロッパ各国らも内需振興と景気好循環を目的として最低賃金の引き上げを決めている」と付け加えた。

ファン・ボヨン記者whynot@hani.co.kr

原文: 訳J.S