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北, 強硬 速度戦 選択…‘米国の無視戦略’ たたき

原文入力:2009-05-26午前08:17:08
2次核実験
米 顯忠日 ‘メモリアル デー’ 衝撃狙い
‘追加制裁で失うものはない’ 判断したもよう

カン・テホ記者

←北韓が核実験をしたと発表した25日午後、ソウル,銅雀区,新大方洞の気象庁でイ・トクキ地震監視課長が今朝、束草観測所で感知された午前9時54分頃発生した咸鏡北道,吉州近隣の震度4.5の人工地震波を示している。 シン・ソヨン記者viator@hani.co.kr

北韓の25日第2次核実験は速戦即決式の危機高調戦略と見える。今は交渉局面ではなく先月5日の長距離ロケット発射にともなう制裁以上にさらに失うものはないという北側の判断が作用したものと考えられる。ちょうどこの日は米国の顯忠日である‘メモリアル デー’(毎年5月の最後の月曜日)前日(現地時間)だった。

北韓が核実験など ‘追加的自衛措置’ を威嚇・予告したのは先月29日外務省スポークスマン声明を通じてだった。北韓のロケット発射に対して米国などが国連安全保障理事会議長声明で制裁履行を決議し、安保理傘下制裁委員会が3ヶ北韓企業を制裁対象機関として決定(4月25日)したことに対する正面対抗だった。前例に照らしてみる時、北韓が核実験を公言した以上、交渉を通じた解決か核実験強行かの二者択一だけが残った状況だった。しかしこの外務省声明には当時には大きく注目されなかったものの、過去とは違う特徴があった。国連安保理が「直ちに謝罪」しない場合 ‘追加的な自衛的措置’ をするという部分だ。‘安保理の直ちに謝罪’ というのは実現不可能な条件であり、それなら北韓はすでに核実験を既定事実化していたと見ることもできる。

米国の北核政策を総括する核心的位置にあるゲリー セモア ホワイトハウス大量破壊武器(WMD)政策調整官がこの声明直後の去る1日「北韓が核実験を行うだろう。北韓は戦いに挑むことを望む」と明らかにしたのはこういう脈絡から出た展望と見える。5月上旬韓国・中国・日本歴訪に出たスチーブン ボズワス米対北政策特別代表が中国を前面に出した北韓-米国直接交渉の道を推進しながらも「北韓がやろうとすることを統制することはできない」と話したのも同じ脈絡だ。

北韓は自らの論理と日程表により動いた。4月14日6者会談合意に拘束されないと宣言し核燃料棒の再処理作業に入った後、去る4日にはバラク・オバマ行政府とジョージ・ブッシュ行政府を同一視して非難した。去る8日外務省スポークスマンの<朝鮮中央通信>会見では「私たちを相変わらず敵対視する相手と向かい合って座ったところで出てくるものは何もない」として対米交渉無用論を主張した。ボズワス特別代表の歴訪を前後して中国の対北特使派遣の可能性があると見たが中国は動かなかった。中国もやはり北韓の核実験を防止できないという判断をした可能性が大きい。

だとしても、なぜ一ヶ月もならずに超強硬の措置をしたのかという疑問は残る。まず米国の傍観者的態度と ‘善意の無視’ 政策が影響を及ぼしたと見られる。オバマ行政府官僚らと近いピーターペク アメリカン大学教授は「(オバマ行政府は)北韓が期待を裏切るならばこれ以上関与せず、(北韓が)合理的な姿勢で出たり中国が北韓の腕を捻って合理的に行動するようにする時まで待つことに定めた」という話を聞いたと話した。ただし2006年10月の1次核実験当時とは違い事前兆候が全く捉えられなかったことはミステリーだ。しかしこれは米国の徹底した情報統制という側面以外にも1次核実験当時すでに北朝鮮は直ちに2次核実験を準備していたのですぐに核実験に入ることができた側面がある。政府当局者らは「北韓が(予告した追加的自衛措置の中で)一番最初にできるのは核実験だ」と話した。

問題は核実験が交渉局面につながるかだ。米国主導で安保理などで追加的制裁措置ができることで、再び中国がもう少し懲罰的な措置をすることもできるだろうが、どこの誰も制裁で問題を解決することができるという考えはしなくなっている。1次核実験の時もそうだったが、結局交渉に達する過程が変わるだけで交渉を通した解決という目標が変わりはしないだろうという展望が優勢だ。

カン・テホ南北関係専門記者kankan1@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/357000.html 訳J.S