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[6・4地方選挙] パク・ウォンスン、ネガティブ攻撃突き破り当選…大統領選次期走者に浮上

登録:2014-06-05 06:54 修正:2014-06-05 07:12
ソウル市長選挙
序盤から先行し余裕綽々勺
「人間中心市政が認められた」
パク・ウォンスン新政治民主連合ソウル市長候補が4日午前、ソウル鍾路(チョンノ)5街の選挙キャンプで選挙運動を助けたボランティアメンバーらと記念写真を撮り手を振っている。 イ・ジョンウ先任記者 woo@hani.co.kr

チョン・モンジュン、セウォル号審判論が影響
息子の失言も敗北要因として作用

 緊張感は感じられなかった。 6・4地方選挙投票締め切りが差し迫った4日午後5時50分、ソウル鍾路(チョンノ)5街のパク・ウォンスン新政治民主連合ソウル市長候補選挙事務所に集まった選挙対策本部関係者と支持者らは、軽い興奮で浮き立っていた。 「5,4,3,2,1」出口調査結果発表を予告するカウントダウンが連呼される中でパク候補の当選を予測する字幕がテレビ モニターに映った。 「ワー!」歓声と共に拍手が溢れた。

 キャンプ関係者たちはこの日の勝利要因を、パク市長在任時期に繰り広げた‘人間中心の市政’が市民の支持を得たためと分析した。 ニュータウンなど大規模開発事業や‘政治功績積み上げ用’土木事業を最小化する一方、庶民層と共感して社会的経済のような代案都市経済モデルを実現に注力したことが開発・成長主義に嫌気がさした中産層と庶民の心をとらえることに成功したということだ。 イ・チョルヒ イ・ムン政治戦略研究所長も「パク候補が勝つ戦いだった。 2年7ヶ月間パク候補は過去の市長が見せたのとは完全に違った市政を見せてきた」と話した。

 だが、パク候補の承認を在任時期の差別化された市政運営だけに求めるのは無理という指摘もある。 ハン・グィヨン ハンギョレ社会政策研究所研究委員は「市政が‘ペナントレース’ならば、選挙は‘韓国シリーズ’だ。 ペナントレースをうまく運営することと韓国シリーズで勝利することは次元が違う問題」と話した。 実際、パク候補は今年3~4月の世論調査でチョン・モンジュン セヌリ党候補と誤差範囲内で接戦を行う程に確固たる優位を見せられなかった。 3人が激戦を繰り広げたセヌリ党の党内競選が人気を盛り上げ、チョン候補が支持率を大幅に引き上げた結果であった。

 このような流れの変曲点になったのがセウォル号惨事であった。 セウォル号惨事は成長主義と事なかれ主義、腐敗に象徴される既存の官僚行政に対する反感を広げ、パク候補が標ぼうしてきた‘人間中心市政’の差別性を浮上させた。 ハン・グィヨン研究委員は「惨事の構造的原因が浮び上がり、市民の間で‘パク・ウォンスンがいた’、‘パク・ウォンスンならば上手くやれそうだ’という認識が広がったものと見られる」と話した。 セウォル号政局に続いたチョン・モンジュン候補家族の‘未開国民’発言なども市民の胸に火を付けた。

 だが、今回の勝利がパク候補が繰り広げる2期の市政と、更に大きな目標である‘大統領選挙挑戦’に確かな道になるかについては意見が交錯する。 イ・チョルヒ所長は「自身の価値と哲学を繰り広げる4年の時間を確保しただけに安定的で成果を上げる市政運営が可能だろう」と楽観した。 だが、シン・ジンウク中央(チュンアン)大教授は「パク・ウォンスンの市政には重要な何かが抜けている」と指摘した。 シン教授が見るには、‘パク・ウォンスン市政’は下から、小さな変化を作って、それを社会システムに定着させようとする日本型地方自治モデルだ。 だが‘下からの変化’を後押しする政治的機会構造を作り出せなければ‘底の抜けた瓶に水を注ぐ’になる危険性が大きいということだ。

 大統領候補としての未来についても専門家たちは慎重だった。 イ・チョルヒ所長は「政界に留まり波風に苦しめられなければならない競争者(文在寅(ムン・ジェイン)・安哲秀(アン・チョルス)など)に比べて有利なことは事実だ。 だが、自分だけの領域に閉じ込めらるならば上昇の動力を作れないこともありうる」と診断した。 キム・ホギ延世(ヨンセ)大教授は「社会改革家・行政家と政治家の領域は厳格に違う」としつつも「今後野党圏の変化により政治的未来を展望できるだろう」と話した。

イ・セヨン記者 monad@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/640855.html 韓国語原文入力:2014/06/05 01:19
訳J.S(1900字)

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