軍人などを含む20代の参加率 最高
30・40代の会社員は低調
地域別には、仁川・江原嶺東で高く
与野党 互いに「不利な信号」と展望
30~40代の若年層の参加が高いと予想された6・4地方選挙事前投票は、集計の結果50代以上の参加の方が多かった。 選挙が近づいて保守層が結集し始めたという兆しという分析も出ている。 今回の地方選挙も世代間対決構図で激しく展開されると見られる。
全国単位で初めて実施された6・4地方選挙の事前投票は、投票率が11.49%を記録した。 2013年4・24再補欠選挙(4.78%)と10・30再補欠選挙(5.45%)より2倍以上高かった。 年齢帯別に見れば、20代が15.97%で最も高く、続いて60代の12.22%、50代の11.53%などの順であった。 セウォル号惨事で与党審判の意志が強いと予想された30~40代は投票率が低かった。 30代は9.41%、40代が9.99%であった。
20代の投票率が高い理由は、軍服務者などが多く含まれているためだ。 事前投票制は軍服務・休暇・出張などにより選挙当日に投票所に行けない人々のために作られた制度であり、若年層が高年齢層に比べて多く参加するだろうという展望が多かった。 野党も与党より事前投票広報により多くの力を注いできた。 ユン・ヒウン 民コンサルティング世論分析センター長は「30~40代の会社員が投票に多く参加すると展望したが、実際には50~60代の投票率の方が高かった」として「去る地方選挙・総選挙・大統領選挙などで投票率が高かった50代以上が、事前投票から積極的に参加したということを意味する」と話した。
野党は心配が強まっている。 ミン・ビョンドゥ新政治民主連合公報団長は1日の懇談会で「既存の世論調査結果を見れば、50代以上は保守的指向が強く30~40代は与党に批判的だ。 30~40代の事前投票率が50代以上より低いということは、野党に不利な信号」と話した。
安山檀園区(ダンウォンク)の事前投票率は8.42% ‘全国最低’
野党が特に懸念を示す地域は、仁川(インチョン)と江原道(カンウォンド)だ。 ソン・ヨンギル新政治連合候補がユ・ジョンボク セヌリ党候補と競合中の仁川では、60代以上の事前投票率が13.4%で全国平均(60代以上11.33%)より2%以上高かった。 超接戦地域である江原道でも保守指向の強い嶺東(ヨンドン)地域が嶺西(ヨンソ)より高かった。 チェ・フンジプ セヌリ党候補は江陵(カンヌン)出身であり嶺東地域で勢力が強く、故郷が春川(チュンチョン)であるチェ・ムンスン新政治連合候補は嶺西地域に支持層が多い。 事前投票率だけで見ればセヌリ党が有利に見える。
地域別に見れば、伝統的に投票率が高い湖南(ホナム)地域が事前投票でも高かった。 全南(チョンナム)が18.05%で最も高く、全北(チョンブク)が16.07%で後に続いた。 光州(クァンジュ)は13.28%で17の広域団体の中で6番目であった。 反面、大邱(テグ)は8%で最低を記録した。 湖南圏の事前投票率が高いことに対しては、無所属候補と新政治連合が激しく競争しているためとの解釈が出ている。 実際、全南道谷城(コクソン)では動員投票疑惑が提起され警察が調査中だ。 しかし支持勢力が明確な嶺湖南(ヨンホナム)での事前投票率の高低は全体状況には大きな影響を及ぼせないものと見られる。
セウォル号惨事で250人余りが犠牲になった檀園高等学校がある安山檀園区は投票率が8.42%で全国で投票率が最も低かった。 ミン・ビョンドゥ団長は「住民たちの精神的傷が大きいことを意味する」と話した。
事前投票率が年齢・世代・地域別に公開され、今後の二日間与野党は総力戦を繰り広げるものと見られる。 与野党共に動員できる支持層を最大限結集させるために死活をかけざるを得ない。
投票率を巡って世代間競争もより一層深刻化されるものと予想される。 20代の事前投票率が他の年齢層よりはるかに高いという事実が知らされ、危機意識を感じた保守指向の50代以上有権者が一層多く投票所に出てくることがありうるためだ。 野党では事前投票率が低い30~40代を中心に、終盤の投票督励の動きが強く現れる可能性もある。 ユン・ヒウン センター長は「今回の事前投票結果は、世代別投票率まで発表されたので、本投票で世代間競争がさらに過熱するだろう」と予想した。
選管委は事前投票制の導入により、2010年6・2地方選挙の投票率である54.5%より5%程度上がると展望している。 イユ・チュヒョン、イ・スンジュン記者 edigna@hani.co.kr