「静かで厳粛な雰囲気で哀悼の心を持って行進します。」9日午後6時30分頃、セウォル号事故政府合同焼香所が整えられた京畿道(キョンギド)安山(アンサン)の花郎(ファラン)遊園地第3駐車場。 授業を終えてこちらに集まった高校生250人余は、セウォル号事故で亡くなった友達を‘忘れないでください’という文字が書かれた黄色の画用紙を手に持った。
高校生たちは二列で安山古桟洞(コジャンドン)文化広場まで歩き始めた。 暗い表情で何の言葉もなかった。 亡くなった友達らと‘同行’するという意味の追慕行進だった。 1時間余りをかけて2kmを歩いて、高校生たちは午後7時37分頃に安山文化広場に到着した。
「私の写真の前で泣かないでください。そこに私はいません。眠ってなんかいません。 どうか私のために泣かないでください。 私は千の風、千の風になって、あの大きな空を吹きわたっています。」安山文化公園に‘千の風になって’という歌が響いた。安山文化公園に到着した250人余りの高校生たちは驚いた。 安山文化広場にはすでに高校生400人余りが席を占めていたためだ。 セウォル号事故で友達を失った安山地域の高校生たちが‘風になって空を吹きわたっている友達’を追慕するために集まったのだ。
制服姿の高校生たちがその後も安山文化広場に現れ、午後8時前に広場は2000人を軽く超える高校生たちでぎっしり埋まった。 2000余りのロウソクのあかりが夜の闇を照らした。 セウォル号沈没事故と関連して安山で高校生たちが立ち上がって直接ロウソクのあかりを持ったのは今回が初めてだ。 高校生たちはロウソクのあかりが消えないよう紙コップに入れて亡くなった友達を追慕した。 友達のための黙祷が続いた。
自由発言で舞台に上がったチェ・ソンウ君は「大人たちは‘動揺せずに勉強に集中しなさい’と言うけれど、心の傷は放置するほど、胸にしまっておくほど、心が腐って崩れてしまいます。 私たちが集まった席で胸の鬱憤を弾かせてみたいと考えています」と話した。 チェ君は「これ以上、沈黙しないでください。 感情を表出してください。 そして忘れないでください」と話した。
匿名の女子学生は「事故の後、大人たちがもう少し努力したならば私どもの涙はこれほど溢れなかったと思う。 今日は大人たちを信じられず、この席を用意した」と話した。 この高校生は「来月ワールドカップが始まればセウォル号事故は人々の記憶の中から消えてしまうのではないかと思えて恐ろしい。 大邱(テグ)地下鉄事故の時もそうだった。 私たちが忘れれば、今後こうしたことは続くだろう」と話した。
安山京安高の学生会長ウ・スンミン(18・3年)君は、この日のロウソクのあかり文化祭の趣旨を歪曲しようとする一部言論に対して「私たちは空に行った檀園高の友達を永遠に記憶し追慕するために集まった」と話した。 ウ君は「報道機関と社会が私たちのこの気持ちを歪曲しないで欲しい。 政治的理念対立や世代間葛藤など、他のいかなる目的もない」と話した。
9日までに安山政府合同焼香所を訪れた弔問客は46万人を超えた。 全国市・道に整えられた合同焼香所を訪れた人々も8日夜9時現在115万人余と集計された。
安山/キム・イルウ、キム・キソン記者 cooly@hani.co.kr