hankyoreh

先月24日と31日、坡州とペンニョン島で発見された小型無人機

先月24日、京畿道(キョンギド)坡州(パジュ)の山野で発見された小型無人機は北朝鮮のものとの結論が出て、韓国政府が国内の趣味・レジャー用小型無人機まで規制を強化し始めた。 ラジコン飛行機ファンの間では「大統領が規制緩和をすると言いながら、とんでもないことに個人の趣味生活まで規制するというのか」という不満が出ている。

　国土交通部は去る3日、ヨ・ヒョンギュ２次官主宰で無人機関連緊急会議を開き、「国内無人飛行機運営実態に対する全数調査とともに、特定性能以上の無人航空機に対しては重量に関係なく政府に申告するなど‘安全管理’を強化することにした」と4日明らかにした。 現行航空法は無人航空機(登録制)と無人飛行装置(申告制)に対する登録・申告手続きを設けているが、重さ12㎏以下の無人飛行体(燃料除く)については申告手続きを別に設けていない。 現在は重量12kg以上の無人飛行装置を申告しなければ最大で懲役6月または罰金500万ウォンを、飛行計画の承認を受けずにむやみに飛ばせば最大200万ウォンまでの罰金を納めなければならない。 趣味・レジャー用無人飛行機の大部分は重量12㎏未満に該当する。 今後は高性能な趣味・レジャー用飛行機の場合には国土部への申告手続きを義務化するということだ。

　国土部はすでに先月28日、大韓民国航空会など関連機関にラジコン飛行機に対する徹底した管理・監督と関連規定の遵守を頼む内容を盛り込んだ公文書を送った。 同日、ソウル・釜山地方空港庁は無人飛行装置の運営実態に対する全数調査に入った。

　模型飛行機ファンたちは突然の政府方針変更の動きに慌てている。 韓国模型飛行機協会は3日、対策会議を開いて対応方案を議論した。 キム・ハンシク韓国模型航空協会事務局長は「ラジコン飛行機はファンには一種の嗜好商品なのに、その都度申告することは出来ないではないか。 無人機の危険については共感するが、一律的に無人飛行装置を制裁するのはレジャー活動を萎縮させかねない」と憂慮した。

　現在、模型航空協会に加入しているファンの人数は全国で6000人余程度だ。模型航空協会は未加入ファンを含むラジコン飛行機ファンの規模を2万人程度と推算している。 模型航空協会に登録されたラジコン飛行機は1万5000機程度で、ファンたちが現在所有している多くの飛行機は重量5㎏内外、操縦者の肉眼によって半径1km内でコントロールでれている。 キム事務局長は「政策が出てくる前に国土部の無人飛行装置に対する定義をさらに具体的にしなければならない。 大多数のファンたちが楽しむ模型飛行機は、操縦者の可視距離内で飛行するので大きさとは関係なく危険はない」と話した。

　ファンたちの不満の声も上がっている。 「政府が不必要な規制をなくすと言いながら、趣味活動まで規制するのか」としてあきれる表情だ。 5年前からラジコンヘリコプターの趣味生活をしてきたキム・ソンス(43)氏は「おかしなことに私たちに火の粉が飛んで来た。 政府が法を変更するという話が出ると、現実をよく知らない言論報道があふれている。 朴槿恵(パク・クネ)大統領が規制を解くと言っておきながら、趣味活動まで規制すると言えば本当にコメディではないか」と話した。 別のラジコン ファンは「レジャー活動をする人々を、あたかも爆弾を投下したり不法撮影をする人のように書いた記事が出たので、結局政府が法に手を付ける可能性を語るようになった。 趣味生活をする私たちにしてみれば、突然なぜこのようになるのか理解ができない。 10年以上にわたり私の趣味生活を見守って来た妻が、ニュースを見ていて突然危険だと言いだし、もうやめてくれと言っている」として不満を吐露した。

　ラジコン飛行機が航空法の統制を受けること自体を問題視する人々もいる。 ラジコン ファンのパク・スミン(36)氏は「ファンたちが持っているラジコン飛行機は、事実上玩具だ。ただのおもちゃだということだ。 おもちゃを対象に航空法を云々していること自体が話にならない。 12kg未満に申告基準を引き下げると言うが、誤った規制でおもちゃで遊ぶことまでできなくすることは許されない」と話した。

　ネチズンたちの間でも同様な不満が提起された。 ポータルサイトのあるラジコン カフェには 「今まで格別の規制がなかったラジコン飛行機についても登録しなければならない。 北朝鮮のためにファンに不利益がないことを望む」という文等が上がっている。

イ・ジェウク記者 uk＠hani.co.kr