原文入力:2009-05-17午後09:08:54
政府 “18日対話提案”…北提案すれば受け入れ方針
“抑留職員問題 最優先”…解決方式には ‘融通性’
政府内でも ‘遅ればせながら原則論’ 批判の声
ソン・ウォンジェ記者,ファン・ジュンボム記者
←北韓が開城工業団地関連法規と契約の無効を宣言した翌日の去る16日午前、開城工業団地入居企業の車両が京畿道坡州市南北出入り事務所(CIQ)から北に行こうと待機している。 坡州/聯合ニュース
最大の峠を迎えた開城工業団地
政府対応および専門家提案
北韓が去る15日、南北当局間2次開城接触決裂危機を宣言する通知文を送ってきたが、韓国政府は相変らず ‘まさか’ と言う期待の上に ‘原則対応’ 基調を変えようとはしていない。しかし、こういう態度では公団閉鎖までを念頭に置いた北側の波状攻勢に対抗し、開城工業団地の生存を保障することが難しい状況に直面したという指摘が提起されている。
大統領府関係者は17日「北側が閉鎖するならばこういう通知手続きなしに閉鎖すれば済むが、それはないのではないか」と話した。先立って統一部当局者も15日北側が通知文を送ってきた直後「北側も工業団地を維持する必要性があり、今日までほとんど6年間工業団地らしい工業団地がとにかくも北韓の地にあるのに、簡単にあきらめはしないだろう」としながら「閉鎖まで考えているとは見ない」と話した。
政府対応も先に一方的対北譲歩はしないという ‘原則’ を維持するものの、実務的調整を通じて対話を引き出すという既存態度の延長線に立っている。大統領府高位関係者は「私たちは18日に対話しようと提案もし準備もしている」として「18日にできなければその翌日に会おうと言い、それでもできなければその翌日に会おうという言い方で行くだろう」と話した。政府は北側が新しい会談日を逆提案してくれば受け入れる方針だと明らかにした。
政府は実務接触の議題と関連しては、現代峨山職員O氏問題の別途協議チャンネル摸索など、以前よりは融通性を発揮しうるという姿勢だ。大統領府関係者は「私たちにはO氏問題が優先順位 ‘ナンバーワン’」としつつ「ただしそれをどんな方法で解決するかという技術的問題は少し別の問題」と話した。
しかし政府のこういう態度が北側に実務接触を霧散させ開城工業団地閉鎖カードを持ち出す名分を提供したという批判が政府内からも出ている。政府関係者は「南北間接触の有無は天と地との差」として「接触モメンタムを維持しようとすればO氏問題は別途のトラックで扱うという側に初めから糸口をつかみ、私たちが先に北側に退路を開いてあげる姿勢が必要だった」と話した。
統一部実務ラインでは初めからこういう見解を提示したが、‘対話のために国民の安全問題を無視した’ という保守世論の反発を意識した政府高位層でこれを受け入れなかったと知らされた。
別の政府関係者は「政府が2次開城接触を準備で見せた態度は昨年7月の金剛山観光客銃撃死亡事件の時と同様一拍子遅れたり北側と行き違いを見せた」と指摘した。北側との接触ラインを維持し国民の身辺安全を実質的に保障する方案を探すというよりは、保守層の世論を意識して強硬な原則論で北側を圧迫する姿に重点を置いたということだ。
専門家たちの間では、北側が今回の通知文を通じて ‘公団閉鎖か,政策転換か’ を問う ‘最後通告’ を南側に投じた以上、政府がこれ以上 ‘焼け石に水’ 方式の実務対応に止まらず、対北政策基調に関する根本的に考えなければならないという注文が多い。
キム・ヨンヒョン東国大教授は「大統領が直接6・15と10・4宣言に対してもう少し具体的に立場を整理し明らかにして、金剛山観光に対しても ‘現場検証’ 等、実効性のない措置の排除を明確に宣言するなど政府が動く余地を作った後、特使派遣などで政治的妥結を試みなければならない」と話した。
キム・ヨンチョル ハンギョレ平和研究所長も「北韓通知文は今や大きな枠組みで出口を開かなければ南北関係最後の砦である開城工業団地も門を閉めることになるしかないということを明示している」として「北韓人権問題,大量破壊武器拡散防止構想(PSI)等、主要懸案で対北政策の転換を確実に感知できる水準の変化を表面化させなければならない」と話した。
金大中前大統領も最近<ハンギョレ>創刊記念インタビューで「今、北韓の韓国に対する感情が極度に悪い。従って南側と(開城工業団地関連接触など)少々のことではうまく解決できそうもない」として「根本的に上で(大統領が)道を開かなければ残る問題が解決できないのではないかと考える」と明らかにした経緯がある。
こういう指摘に対して大統領府関係者は「今は交渉局面であり、統一部が出ていくのが正しい。南北だけでなく米国や中国がどのように出てくるのかも同時に考慮し大統領は決定的である時に行わなければならない」とし、大統領次元の立場整理が早期になされる可能性を否認した。
ソン・ウォンジェ,ファン・ジュンボム記者wonje@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/355335.html 訳J.S