[単独] 「大統領府が‘チェ・ドンウク裏調査’捜査を阻んでいる」
検察、チェ・ドンウク関連情報収集に大統領府が全方向から介入 事実把握
教育文化首席室・雇用福祉首席室・民政首席室など動員し
検察関係者 "捜査チーム、大統領府関連者捜査できずに不満が多い"
大統領府が昨年6月チェ・ドンウク(55)前検察総長を‘中途下車’させるために複数の秘書官室を同時に稼動させ、不法・便法でチェ前総長の‘婚外子’関連情報収集に乗り出した事実を検察捜査チームがすでに把握しているが、大統領府側の人々に対しては全く調査できずにいることが明らかになった。 検察では、大統領府の反発に押された指揮部の反対で捜査チームが大統領府連座者に対する調査が不可能になっているという指摘が出ている。
24日、検察関係者などの説明を総合すれば、ソウル中央地検刑事3部(部長チョ・キリョン)は昨年6月、大統領府教育文化首席室と雇用福祉首席室、民政首席室など多くの秘書官室が広範囲に動員され、チェ前総長の婚外子と疑われているチェ・某(12)君と母親のイム・某(55)氏の個人情報照会を多方面に要請していた事実を一ヶ月前に確認した。 昨年6月と言えば<朝鮮日報>がチェ前総長の婚外子報道をした3ヶ月ほど前だ。
だが、捜査チームはこの日まで個人情報照会を要請した大統領府連座者をただの1人も調査できていない。 検察は昨年6月25日、大統領府民政首席室に派遣出向していた当時に、ソウル瑞草(ソチョ)警察署盤浦地区隊を訪ねてチェ君とイム氏の住民登録番号を問い合わせていたことが明らかになったキム・某警正に対しても未だに調査できていない。
捜査状況に精通している検察関係者は「大統領府のほとんどすべての秘書官室が立ち上がって、チェ・ドンウク前総長の裏調査を行っていたし、大統領府次元でチェ前総長を追い出そうとした情況が明確になると、今度は捜査の進行を阻んでいる。 大統領府関連者を呼んで調査しなければならないが、それが出来なくて捜査チームにも不満が多いと理解している」と伝えた。 また別の検察関係者は「捜査(進度)が前に進めずにいる。(大統領府)の前で捜査が詰まっている」と話した。
検察は去る1月、国民健康保険公団のＨ課長がイム氏の個人情報を無断照会していた事実を確認し、彼を呼んで調査した。Ｈ課長は昨年6月27日、公団内部のコンピュータ・ネットワークを通じてイム氏の住民登録番号と住所地・家族関係などの人的事項を閲覧した。 検察はＨ課長が大統領府雇用福祉首席室側から依頼された事実を把握した。 検察はまた、大統領府雇用福祉首席室がＨ課長を通じてイム氏の産婦人科診療記録なども確保しようとしたが失敗したと見ている。
検察は大統領府教育文化首席室でもほぼ同じ時期にチェ君の学校生活記録簿を問い合わせようとしたが、チェ君が通う学校が協力しなかった事実も確認した。 その前後に検察は、国家情報院大統領選挙世論操作および政治介入事件を捜査した後に大統領府などが難色を示すにも関わらずチェ前総長の裁可を受けてウォン・セフン(63)前国家情報院長などを公職選挙法違反容疑で起訴したことがある。
捜査状況に詳しい検察関係者は「大統領府側の捜査が負担になって時間がかかっていると見られる。チェ前総長側から‘個人情報流出捜査を止めてほしい’という意志の伝達を受けた後、これを口実に捜査をたたもうとしているという話が出ている」と話した。
キム・ウォンチョル記者 wonchul＠hani.co.kr
訳J.S(1576字)
