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金の卵企業を作ると言っておきながら今度は民間に売るだと?

登録:2014-02-13 10:55 修正:2014-02-13 10:57
KORAIL空港鉄道 年内売却方針
赤字どん底 民間資本事業を買収し、乗り換えシステム構築などで正常化
乗客数は開通後7年間で10倍に成長…年間営業利益 1500億
鉄道路線 持分売却する典型的‘迂回民営化’

 年間売上 3262億ウォン、営業利益 1508億ウォン。 仁川(インチョン)空港鉄道は2012年に一般営利企業でも珍しいほどの良い成績表を受けた。 仁川空港鉄道は、‘放漫経営’の代名詞となってしまったKORAILの子会社だ。 高い負債比率に苦しめられているKORAILはこの金の卵子会社を民間に売却し、負債問題を解決するという計画を政府に提出した。

 <ハンギョレ>と通話した多数のKORAIL関係者たちは、やむをえず空港鉄道を売却するという意向をほのめかした。 2009年に1兆2000億ウォンで買いとった仁川空港鉄道は年間1500億ウォン余の営業利益を出しているのに、再売却するとは面白くないのは当然でしょうという話だった。 実際、KORAILが仁川空港鉄道を買収した過程を顧みれば、売却に消極的なKORAILの態度は理解できる。

 仁川空港鉄道は鉄道分野で最初の民間投資事業として推進された。 1998年7月、現代建設を中心にした民間資本事業団が構成され、2007年3月開通を目標に建設に着手した。 総建設費4兆995億ウォンの内、民間投資額は3兆110億ウォン、政府の建設補助金は1兆885億ウォンだった。 また、政府は運営期間30年間にわたり輸送需要予測の90%を保障するという最小運営収入保障(MRG)を約束した。 国際通貨基金(IMF)外国為替危機直後だった当時、政府が大規模社会間接資本事業を行える方法は民間資本事業者を挟む方法だけだった。

 しかし結果はみじめなものだった。 2007年開通後、一日の輸送客実績は1万3000人に過ぎなかった。 需要予測結果として出てきた21万人の6.3%に過ぎなかった。 政府は需要予測の90%まで収益を保障することを約束した経緯がある。 政府は不足した年間輸送収益1040億ウォンを補助金として支給した。 開通の翌年にも事情は良くならなかった。 2008年の実需要は一日1万7000人、需要予測23万人の7.3%であった。 政府は再び1666億ウォンを失った。 今後28年間に少なくとも13兆8000億ウォンが補助金として支給されると予測された。 膨らませた需要予測が招いた悲劇だった。

 この時、救援投手として登場したのがKORAILだった。 政府は当時も慢性的な負債問題を患っていたKORAILに1兆2000億ウォンを負担させて仁川空港鉄道を任せた。 最小運営収入保障も58%に切り下げた。 これに伴い、30年間の補助金予想総額も7兆1000億ウォン程度に減った。 KORAILは空港鉄道の正常化に最善を尽くした。 地下鉄4号線、5・6号線との乗り換えシステムを便利に構築した。 孔徳(コンドク)・ソウル駅まで路線が延びた効果もきっちり享受できた。 開通当時一日平均1万3000人しか乗らなかった乗客が、2013年には一日平均15万7000人に7年間で10倍以上増えた。

 公企業が運用してきた鉄道路線の持分を分割し民間に売却する方式は、典型的な‘迂回民営化’だ。 KORAILが政府に提出した仁川空港鉄道リストラ方案は、70~80%の持分を民間に渡し、運用はKORAILが継続する方式だ。 グローバル政治経済研究所オ・ゴンホ研究委員は「持分が民間に移転されるだけでも民営化の始まりと評価することができる」と指摘した。 鉄道労組関係者は「水西(スソ)発KTXを手始めに黒字路線は民間に売り、赤字路線は廃止する動きがあるだろうと予想されていた」としながら 「水西発KTXの分割に成功した国土交通部が2段階の民営化を始めていると見られる」と話した。

ノ・ヒョンウン記者 goloke@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/623965.html 韓国語原文入力:2014/02/13 09:32
訳J.S(1768字)