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双龍車判決 確定すれば‘退出危機’アンジン会計、‘会計操作’反論 必死のあがき

登録:2014-02-12 22:42 修正:2014-02-13 07:14
控訴審 "損失膨らませた" 判決に
アンジン "裁判所、非専門家的判断"
裁判所に正面から反駁 攻勢的対応に乗り出す
会計操作の烙印を捺されれば 退出不可避
汚名濯ぐため検察捜査要求も

 双龍(サンヨン)自動車大量解雇無効判決後、会計操作疑惑に包まれた‘デロイト アンジン会計法人’が、裁判所の判断に正面から反駁して出たが、その背景に関心が集まっている。 アンジン会計法人は "双龍(サンヨン)車労働組合によって告発された検察捜査が速やかに進行されることを願う" と明らかにするなど、今回の事態に攻勢的に対応している。

 アンジンは去る10日、イ・ジェスル代表理事名で報道資料を出し "2008年末当時、実現可能性が希薄な新車開発計画をキャッシュフローに反映させないことが合理的且つ客観的な観点であり、企業会計基準に符合するということが会計専門家たちの一致した見解" と主張した。 これはソウル高裁民事2部(裁判長 チョ・ヘヒョン)が去る7日、双龍車解雇労働者153人が双龍車を相手に出した解雇無効確認訴訟で原告勝訴判決を下し "2008年財務諸表を作成する過程で新車開発計画を反映せず、有形資産損傷差損を5176億ウォン過多計上した" と判断したことに対する反論だ。 有形資産損傷差損は、会社の資産価値が下がり資産の帳簿金額が回収可能額を超過する場合に損失として会計処理することを意味する。

 アンジンは「裁判所が選任した鑑定人(ソウル大チェ・ジョンハク教授)も(アンジンの監査報告書に)同意したのに、このような見解が判決に反映されなかったことは非常に遺憾だ。 客観的証拠もなく実現可能性が低い経営計画を財務諸表に反映するならば、それこそ会計を歪曲しかねない」として、裁判所に直撃弾を飛ばした。 アンジン関係者は「裁判所が非専門家的見解で判断したので、今回の判決を絶対に受け入れることはできない。 検察捜査に積極的に対応し、名誉回復の機会とするだろう」と明らかにした。 今回の判決後、ソウル中央地検は双龍車労組が2012年2月会計資料を操作した疑い(株式会社外部監査に関する法律違反など)でアンジン会計法人とチェ・ヒョンタク前双龍車代表らを検察に告発した事件に対する捜査を再開することにした。

 アンジンの攻勢的な対応は、今回の判決が会計法人としての生存と直結しているためだ。 控訴審判決が最高裁で確定すれば、アンジンは双龍車の会計操作に加担した共犯との烙印を捺される。 そうなれば検察の刑事処罰と金融監督当局の制裁も問題だが、長期的に信頼を失うことになり市場からの退出が避けられない。 去る2002年、米国エンロン事態の時に世界5位であったアーサー アンダーセンの没落が端的な事例だ。公務執行妨害の疑いで有罪判決を受けたアーサー アンダーセンは顧客の相次ぐ脱出と債権団の相次ぐ訴訟で廃業せざるをえなかった。 国内でも2000年に大宇グループ会計不正事件当時、不良監査を行ったサンドン会計法人が退出したことがある。 国内4大会計法人のある会計士は「今回の判決が最高裁で確定すれば、アンジンがアーサー アンダーセンやサンドンのようにならないとは言えない。 今回の判決に他の会計士たちも驚いている」と話した。

 判決後の暴風は、すでに市場に現れている。 アンジン関係者は「2月は会計監査シーズンなので、競争会社の顧客争奪戦が激しい。 競争会社が今回の判決を利用してアンジンの顧客を横取りしようと試みるだろう」と話した。 サミルに次ぎサムジョンKPMGと国内2位を争うアンジンとしては、すぐにも検察捜査で会計操作の汚名を濯ぐことができなければ致命打を受けざるを得ない。アンジンが反論資料として "双龍車の経営正常化方案は、2009年にサムジョンが作成した‘双龍自動車経営正常化方案検討報告書’に従ったものだ。 我々が作成した監査報告書とは関係がない」と明らかにしたのも、このような切迫感を反映したものと見られる。

イ・チュンジェ記者 cjlee@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/623917.html 韓国語原文入力:2014/02/12 20:37
訳J.S(1817字)

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