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謝罪はおろか1ウォンも補償できない? 半年で傷ついてしまった‘悪口牛乳’の‘共生協約’

登録:2014-01-05 18:38 修正:2014-01-05 20:11
‘南陽乳業 悪口波紋’暴露 キム・ウンベ氏インタビュー
"補償も謝罪もあきらめ…ただ忘れたいとは思うが忘れられなくて"

"補償も謝罪もあきらめました。 ただ忘れたいとは思うが忘れられないのです。"

 3日<ハンギョレ>取材陣が訪ねたキム・ウンベ(53・写真)氏はまずタバコを咥えた。 キム氏は昨年5月、南陽乳業営業社員が代理店主であった自身に浴びせた悪口の音声ファイルを公開したことを思い出したくなさげだった。(<ハンギョレ> 2013年5月9日付6面→ "毎回悪口…その日一日だけはそではなかった" )当時キム氏の暴露で‘甲の横暴’が社会的イシューとして浮上し‘経済民主化’が実現するかのように南陽乳業不買運動に火がついた。 南陽乳業は代表理事らが対国民謝罪を行い、被害代理店協議会と共生協約を結んだ。

 共生協約から半年が過ぎたが、キム氏は謝罪はおろか補償金の一銭も受け取れなかった。 被害補償機構が今月末に補償金額を決めることになるが、キム氏は 「あきらめた。" "南陽乳業側から被害補償機構に私に対しては1ウォンも補償できないと言いました。 牛乳とは違いチーズは賞味期限が長く、代理店主時期に販売奨励金7500万ウォンを支援したという理由のためだとのことです。」南陽乳業が2007年から2013年5月まで、ほとんどすべての代理店に賞味期限が迫った製品などを強制割当したと公正取引委員会が発表したのが昨年の7月だった。 発表を見れば、南陽乳業の押し込み物量は代理店供給量全体の20~35%に達した。 キム氏は合意が性急だったと考えている。 「たとえ物量押し込みに対する補償がなされるとしても(本社職員などに上納したという)‘餅代’や精神的被害に対する補償はありません。 当時行った生半可な訴訟取下合意のために完全な補償が難しくなったということでしょう。」

 傷はより一層深まった。 キム氏の大学卒業予備生である息子は、父親が浴びせられた‘悪口ファイル’に接して衝撃を受け、夜ごと歯ぎしりするようになった。 治療用具を挟めて眠りにつく息子に、キム氏は何も言えなかった。 彼の心の傷も深い。 「私は国民の前で大馬鹿者になったということでしょう。 同窓会に出て行っても顔を上げられませんでした。 同窓生たちが‘息子のような営業社員に悪口を浴びせられて一言も言えなかったのか’と言われました。」 彼は 「消したい記憶を繕う技術があるならば悪口を言われた当時の記憶を消したい」と話した。 彼はそれでも音声ファイルの公開を後悔してはいないと語った。 「押し込み販売で信用不良者になった代理店主の姿に胸がとても痛かったですから。」 キム氏は乳製品の個人営業をしているが、一ヶ月に100万ウォン余り稼ぐこともままならない。 営業所の家賃と車両維持費を賄うだけでもギリギリだ。 大学生である二人の息子の授業料も払わなければならず、2008年の金融危機時に家を建てて抱え込んだ借金の利子だけで月々150万ウォン余りだ。 キム氏は毎日午前9時から午後2時まで乳製品の営業をして、午後2時から夜10時まではビル管理人の仕事をして生計を立てている。

 彼の願いは大それたことではなかった。 「私たちの家族、節約しながら生活しているので、冬の暖房すらまともにできませんでした。 家でもコートを着て、靴下を履いています。 補償がまともになされれば、今年の冬は暖かく過ごしたいと思ったが…」 彼は 「今は全部忘れて息子が卒業すればもっと節約して借金の元金を返そうと思っているだけ」と話した。

 南陽乳業と代理店協議会は補償案を協議中だが、その雰囲気は7ヶ月前とは全く違う。 被害代理店主たちは被害補償に対する言及自体を敬遠している。 ある代理店主は「‘悪口波紋’が静まり、被害補償額の算定に入るや経済新聞などの保守言論が‘金に目がない’と私たちを非難した」と話した。 また別の代理店主は「協議中の内容が言論に出てくれば、南陽乳業が合意を反故にするかと思えて恐ろしい」と伝えた。 代理店協議会のキム・ヨンナク総務は「代理店主は公取委の調査結果を基に被害補償を要求しているが、会社側と押し込み物量自体に対する異見が非常に大きい」と話した。 昨年、甲の横暴に対して非難があふれた時と2014年新年の雰囲気とは全く違っていた。

キム・ヒョジン記者 july@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/618357.html 韓国語原文入力:2014/01/05 18:00
訳J.S(2033字)

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