‘マルタ実験’で悪名高い日帝時代日本軍‘731部隊’が、民間地域住民全体を相手に細菌散布実験をしたという主張を立証する研究結果が出た。 この間1940年代中国全域に広がったペスト菌を日本軍がまき散らしたという主張があったが、陳述証拠しかなく日本の一部研究者は「ペスト菌が自然発生した」と反論してきた。
30日、ソウル大アジア研究所で開かれた学術会議でソ・イジョン ソウル大教授(社会学科)が発表した‘日本関東軍第731部隊生体実験の実験対象者動員過程と生命倫理’論文を見れば、731部隊は1940年6月4日 中国、吉林省農安縣でペストに感染した蚤5g(約1万~1万2000匹)を秘密裏に散布した。 この散布により農安縣住民の1.5%に及ぶ353人が感染し内298人が死亡し、農安縣から62km離れた新京市(現 長春市)でも28人が感染するなど吉林省一帯の住民2500人余りが命を失った。
ソ教授は中国ハルビン市の‘731部隊研究所’が保管していた731部隊 石井四郎司令官の側近として知られる金子順一少佐の論文6編などを根拠として提示した。 ソ教授は「日本軍は細菌の効果を検証しながら中国本土でより大きな細菌戦を準備するためにこのような実験をしたと見られる。 軍隊の組織的・体系的な生体実験とみるべきだ」と話した。
学術会議に参加したシン・ヨンハ ソウル大名誉教授(社会学科)は 「ナチスドイツのユダヤ人生体実験とは異なり、日本731部隊が犯した戦争犯罪は処罰もまともにされておらず研究も不足している。 日本軍国主義の復活を防ぐためにも、このような蛮行はきちんと調査して知らせなければならない」と話した。
一方、30日に終わる忠南(チュンナム)天安市(チョナンシ)の独立記念館特別企画展‘日本第731部隊の細菌戦、記憶しなければならない歴史、大切な平和’では、部隊で使われた細菌培養箱、ネズミ取り等の実験道具と韓国人被害者6人の写真などを見ることができる。
キム・ヒョシル記者 trans@hani.co.kr