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“腰が曲がる”ほどのTOEIC受験料…過多引き上げ・不当な払い戻し規定 横暴

登録:2013-10-25 10:41 修正:2013-10-26 00:46
青年ユニオン・民弁など、公取委に提訴
物価上昇率より大幅引き上げ
点数も次の試験の受付後に発表
取消希望してもキャンセル料

 就職準備生パク・某(30)氏は7月からTOEIC試験を4回受けた。 今週末と来月にもTOEIC試験を受けなければならない。 受験料だけで25万ウォン以上使った。 就職志願書を出すには“基本スペック”と言われるTOEIC試験を受けないわけにも行かない。 パク氏は「大学時代には3万ウォンを少し越えた程度だったTOEIC受験料が、今は4万ウォンを跳び越えて、負担になるけれども仕方がない」と言ってため息をついた。

 各種国家試験受験生と就職活動学生の経済的負担を増大させてきたTOEIC試験に対し、青年・市民団体が「不公正行為の典型」として批判に出た。 青年ユニオンと参与連帯、民主社会のための弁護士会(民弁)は23日「TOEIC試験が高い受験料と不公正な払い戻し規定など、受験生に不利な不当規定が多い」として「国内でTOEIC試験を主管しているYBM(訳注:民間語学専門学校)の韓国TOEIC委員会を公正取引委員会に提訴した」と明らかにした。

 彼らは次いでソウル鍾路区(チョンノグ)のYBM本社前で記者会見を行ない、「最近5年間のTOEIC受験者数は年間200万人に達する。 YBMが英語能力評価試験市場で80%以上の占有率を持つ市場支配的事業者の地位を占め、過度に受験料を引き上げて受験生の負担を加重させている」と指摘した。

 統計庁とYBMの資料を見れば、1999年から2011年の間の累積消費者物価上昇率は46.7%だったが、TOEIC受験料は1999年の2万6000ウォンから4万2000ウォンへと61.5%上がった。 青年ユニオンのハン・ジヘ委員長は「TOEICは米国ETS社が開発した問題を受取ってYBMが試験を実施しているが、ライセンス費用は一定な反面、印刷費や試験場貸与費などは受験者数が増えるほど減少するはずなのに、反対に受験料の上昇率がはるかに高い」と話した。

 不当な払い戻し規定も俎上に上がった。 TOEIC試験は受付期間中は全額払い戻しを受けられる。 だが、その後は時期に応じて60%、50%、40%と減少する。 問題はTOEICの点数の発表される時期だ。 TOEIC試験の点数は次の試験の受付期間以後に出てくる。 点数確認ができない受験生は次の試験にも申し込み、点数が分かってから申し込みを取り消すことになれば、その時点ではすでに受験料の全額払い戻しは受けられないという構造だ。 再就職を準備中の会社員チョン・某(31)氏は「点数確認後に追加申し込みをしようとすれば受験料の10%をさらに要求される。 あらかじめ申し込んでおいて払い戻しを受けるにしても、追加で申し込むにしても、YBMは濡れ手で粟なわけだ」と指摘した。

 それでも受験生は試験を受けるほかはない。 就職ポータル<サラムイン>(訳注:サラムもインも人の意)が7月に求職者487人を対象にアンケート調査した結果、求職者の62.6%が「就職するのに(TOEICなど)外国語のスペックが必要だ」と答えた。 この日市民団体は「不公正慣行が修正されないならば、今後 YBMを相手に集団訴訟も準備する考えだ」と明らかにした。 これに対してYBM側は「公取委提訴の事実は把握している」としつつも公式的な立場は出さなかった。

パク・スンホン記者 abcd@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/608330.html 韓国語原文入力:2013/10/23 22:44
訳A.K(1587字)

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