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三星(サムスン)エバーランド 労組設立妨害 裁判所が再びブレーキ

登録:2013-10-03 20:51 修正:2013-10-03 21:32
3年前に労組推進した職員に
職員連絡先を流出させたとし停職処分
裁判所 "不当労働行為" 判決

 三星(サムスン)エバーランドが労組活動のために会社職員の情報を集めた労組員を懲戒したことに対して、裁判所が‘不当労働行為’と判断した。

 ソウル行政裁判所行政1部(裁判長 イ・スンテク)は三星エバーランド労組員キム・某氏が中央労働委員会を相手に出した不当停職救済再審判定取消訴訟で、原告勝訴判決したと3日明らかにした。

 キム氏は2011年1月、労組設立のために社内コンピュータ・ネットワークを通じて会社役職員および協力業者職員1800人余りの名前と職位、携帯電話番号などをエクセル ファイル形態で作り、労組設立を推進する同僚チョ・某氏の社内電子メールと自身の個人電子メール アドレスに送った。 会社は個人情報無断流出などを理由にキム氏に対し停職2ヶ月を決めた。

 裁判所は「役職員の個人情報は会社が相当な努力をして取得した情報ではなく、この情報への接近にあたって特別な秘密遵守義務を付与していなかった。 情報の量に比べて情報の保護価値や流出の程度が大きくないので、情報保護規定などに違反しない」と話した。 また「会社が職員の労組活動を妨害すると予想される状況で、キム氏が会社の監視や妨害を受けずに他の職員らと連絡可能な手段を確保するためにやむをえず社内コンピュータ・ネットワークに掲示された個人情報を保存して、外部電子メールなどで伝送する必要があったとうかがえる」と明らかにした。

 裁判所は「会社が労働組合の印刷物配布行為を妨害し、労組役員に対する無理な刑事告訴をした事情などを勘案すれば、会社はキム氏が労組を設立して会計監査として活動したことを実質的な理由として停職処分をしたと見られるので、停職は不当労働行為に該当する」と判断した。

 三星エバーランドは2011年7月、チョ氏が労組活動のために会社役職員4300人余りの個人情報と会社の売上などの資料を外部に流出させたとし、業務上背任の疑いで告訴したが、チョ氏は1審で無罪を宣告された。

 労組員は2011年8~9月、エバーランド正門と職員通勤バス乗降車場、寮玄関などで職員を対象に労組を広報する印刷物を配布しようとしたが、会社がこれら労組員を強制的に引きずり出した。 これについても去る5月ソウル行政裁判所が会社の不当労働行為だと判決した。 会社はまた、これら労組員を住居侵入罪で告訴したりもしたが、全て起訴猶予されたり控訴審まで無罪判決を受けている。

イ・ギョンミ記者 kmlee@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/605722.html 韓国語原文入力:2013/10/03 20:15
訳J.S(1206字)