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日本 植民支配、韓国経済にとって助けになった?

登録:2013-09-10 23:18 修正:2013-09-11 06:43
民主‘ニューライト教科書’討論会で
社会変化像など肯定的叙述 指摘
植民地近代化論と類似性 批判

 ニューライトなど保守勢力が執筆して国史編纂委員会の検定に合格した高等学校韓国史教科書(教学社)は日本の右翼勢力が主張する‘植民地近代化論’と類似した見解を含んでいるという点で大きな憂慮をもたらしている。

 日本の不当な独島(トクト)領有権主張と歴史わい曲が続く中で、我が国でも歴史教育を強化しなければならないという共感が高まる状況で、反対に日本の立場を美化する教科書が出てきたわけだ。 日本で「韓国の教科書が日本の植民支配を称賛した」(ジャパンタイムズ)という題名の記事が出るなど、ニューライト教科書は日本の右翼勢力に滋養分を供給する役割を果たしている。

 民主党‘歴史教科書 親日独裁美化・歪曲対策委員会’が10日国会議員会館で開いた教学社版韓国史教科書討論会では、このような憂慮が重点的に提起された。 まず教学社版教科書には日帝強制占領期間が韓国の経済開発に役立ったという日本の‘植民地近代化論’の論理が入り込んでいるという指摘だ。 ‘日帝強制占領期間の社会・経済的変化’(5単元中6ページ)を扱った冒頭で著者は「(1930年代ソウル、明洞(ミョンドン)通りの姿は)今日の我が国の都市の姿と大差ない。 このような明洞通りの生活の姿は当時の我が国の人々にどのように迫っただろうか?」(278ページ)と尋ねた。 日帝強制占領期間の変化像が肯定的だったと強調したわけだ。

 当時のソウルの居住現況を説明する部分でも「(日本人たちは)韓国人を追い出したわけでなく日本人たちの新市街地を作った」(280ページ)と叙述して、日帝植民統治で私たちの生活基盤が壊れたわけではないという点を熱心に強調した。

 教科書はまた‘日帝強制支配と民族運動の展開’を扱った5単元の最初でも日帝強制占領期間に対する内容全体を説明して「(日本が) ‘同化主義’を採択し‘融合主義’を適用した」(230ページ)と記述した。 これもまた日本の植民支配を正当化するものと解釈される。 討論会発表者であるイ・ジュンシク歴史正義実践連帯政策委員は「韓国近代史を30年以上勉強したが‘融合主義’という単語は初めて聞く。 外国の一部学者が多人種・多民族・多文化社会を説明するためにこの単語を使っているが、日帝強制占領期間を植民地でなく多民族・多文化社会程度に表現したわけだ」と批判した。

ウム・ソンウォン記者

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/602931.html 韓国語原文入力:2013/09/10 21:16
訳J.S(1153字)

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