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「寝てもいいですね?」「コメントが削除されているというのに眠れますか、いま?」

登録:2013-07-27 09:28 修正:2013-07-27 15:13
ソウル警察庁の国家情報院コメント捜査過程“証拠隠滅”確認
イ・サンギュ議員、捜査官たちの30秒対話動画公開
イ・サンギュ統合進歩党議員が25日‘国家情報院コメント疑惑事件’と関連して捜査を受け持ったソウル地方警察庁サイバー分析チーム捜査官が業務を遂行しながら対話する場面が撮影された昨年12月16日午前4時2分頃の閉回路テレビ(CCTV)動画を公開した。 イ・サンギュ議員提供 動画画面キャプチャー

 国家情報院の大統領選挙介入事件と関連して、昨年12月ソウル地方警察庁がこの事件を捜査中だった当時、国家情報院が証拠を隠滅した情況が露呈した。 ソウル警察庁はこの証拠隠滅を確認しながらも「コメントを発見できなかった」という捜査結果を大統領選挙の投票三日前に急いで発表して、国家情報院と事前に調整して合わせ込み捜査をしたのではないかとの疑惑が増幅されている。

 イ・サンギュ統合進歩党議員は25日「国家情報院コメント疑惑事件などの真相究明のための国政調査特別委」(特別委)で、関連捜査を担当したソウル警察庁サイバー犯罪捜査隊デジタル証拠分析チームの捜査官たちが業務を遂行しながら対話している場面が写っている、昨年12月16日午前4時2分頃の閉回路テレビ(CCTV)動画を公開した。 30秒余りの分量のこの動画で、一人の捜査官が「寝てもかまいませんね」と尋ねると、別の捜査官が「コメントが削除されているが、今…。 コメントが削除されていると言うのに眠れますか、いま?」と応じている。 次いでまた別の捜査官は「かなり削除しているようですね。 なぜコメントを書いたのを削除するのかは分かりませんが、削除してますね」と言う。 当時警察は国家情報院職員キム・某氏などのIDで作成されたコメントを追跡・分析していたが、動画はこの過程で該当コメントが削除される瞬間を警察が捕らえていた事実を示している。 キム氏は12月13日に自身のノートパソコンをすでに警察に提出した状態だったので、動画に登場するコメント削除は国家情報院が組織的に他の職員を動員して広範囲な証拠隠滅作業をしていた可能性を見せるものだ。 この動画の内容は先月14日の検察の捜査結果発表には含まれていない。

 検察の捜査結果を見れば、国家情報院職員キム氏は昨年12月14日インターネット記録を削除したと述べた。 だが、国家情報院はそれ以後もコメント削除で選挙介入の証拠隠滅を続けていたことがこの動画を通じて確認されたわけだ。 警察はこれを直接確認した当日の夜11時頃「大統領候補に対する誹謗・支持の掲示文やコメントは発見されなかった」という中間捜査結果を突然発表した。 大統領選挙三日前のこの日はパク・クネおよびムン・ジェイン両候補の最後の放送討論会が開かれ、パク候補が劣勢だという評価を受けていた。

 特別委でイ・サンギュ議員が「なぜキム・ヨンパン(当時)ソウル警察庁長官は、そのようなコメントがないと無理な発表をしたのか。 動画にも出てきたようにコメントが削除されていることを認めるか」と尋ねると、イ・ソンハン警察庁長官は「当事者に確認したところ、眠いと言うので冗談で言った言葉だったそうだ」と釈明した。 だが「冗談」というイ庁長の釈明とは異なり、当時警察と国家情報院が発表する捜査結果を事前調整するなどガイドラインをあらかじめ決めておいたためという疑惑はより一層増幅されるものと見られる。

 イ・サンギュ議員は「キム・ヨンパン前ソウル警察庁長官、パク・ウォンドン当時国家情報院ソウル支部長、クォン・ヨンセ(当時セヌリ党大統領選挙選対委)状況室長が皆つながっている」と主張した。 セヌリ党と警察、国家情報院が「一体」となって不法大統領選挙介入を犯したということだ。 検察捜査で嶺南(ヨンナム)大出身のキム・ヨンパン前庁長は捜査結果発表前に大学同窓であるパク・ウォンドン国家情報院前支部長と電話通話をした事実が確認されている。 クォン・ヨンセ当時状況室長は検事時代に国家情報院で3年間派遣勤務をし、2011~2012年には国家情報院を扱う国会情報委員長を務めた。

 民主党はこれまでパク・クネ当時候補が、警察が捜査結果を発表する二日前の放送討論会で「実際にその(国家情報院)女子職員がコメントをしたのか、それも証拠が一つもないという結果が出ている」と発言した点を根拠に、セヌリ党と警察・国家情報院の関与説を提起してきた。

チョ・ヘジョン記者 zesty@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/politics/assembly/597145.html 韓国語原文入力:2013/07/26 13:55
訳A.K(1847字)

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