全国建設労組蔚山レミコン運送労働者が事業主側に長時間労働の根絶と適正運送単価保障のための団体交渉を要求し、50日間に及ぶストライキの中で労組幹部4人が20日レミコン工場のセメント サイロで高空籠城に突入した。
この日午前3時40分頃、全国建設労組蔚山建設機械支部のキム・ナグク(45)支部長とオ・ミョンファン(44)副支部長、チャン・ドンギ(62)レミコン総分会長、チョ・チャンホ(49)教育宣伝部長など指導部4人がレミコン業者である蔚山南区(ナムグ)梅岩洞(メアムドン)のハルラエンコム蔚山工場と蔚州郡(ウルチュグン)彦陽邑(オニャンウプ)のテウォンレミコン彦陽(オニャン)工場の高さ20m余りのセメント サイロに2人ずつが上がり高空籠城を始めた。
全国建設労組蔚山建設機械支部は 「レミコン総分会ストライキが50日目を迎え、一部地域業者は対話を通じて運送費引き上げなど合意段階に達したが、テウォンとハルラ、双龍(サンヨン)などの大企業は依然として対話を拒否したり誠意ない態度を見せている。 会社側の職場閉鎖と選別復帰、業務妨害仮処分損害賠償など到底口で言えない脅迫が加重されている状況で、ストライキ指導部がこれ以上組合員を無視できないよう、ストライキに立ったレミコン労働者の正当性を国民に知らせようと思う」と高空籠城の理由を明らかにした。
更に「現在4人の指導部は長時間労働問題に対する進展した労使合意案が出てこなければ降りて行かないという意を伝達してきた。 会社側と警察は無理な鎮圧で深刻な状況を作らず、対話を通した解決に積極的に取り組まなければならない」と促した。
指導部が高空籠城中の2ヶ所のレミコン工場の前には、レミコン総分会組合員らが集まり警察と対峙して連座座り込みを行った。 レミコン総分会には蔚山地域のレミコン業者16ヶ所のレミコン運送労働者400余人の内、9業者250人余りが加入している。 彼らは去る3月末、会社側に長時間労働の根絶と適正運送費保障などのための団体交渉を要求し、テウォングループ所属3業者の組合員80人余りが一方的に契約解約通知を受けるや残りの6業者の組合員も共に反発し先月1日からレミコン運送を全面拒否しストライキを繰り広げた。
民主労総蔚山本部は声明を出して「レミコン総分会組合員の要求は一日14時間にもなる長時間労働を減らし、2~4時間に及ぶ待ち時間に適正手当てを支給せよという極めて素朴なものだ。 しかし、レミコン資本はストライキ50日になっても誠意ある姿勢で協議にはいるどころか徹底的に労組を無視し分裂させようとしているため、高空籠城という極端な状況を呼び起こした」と指摘した。 更に続けて「レミコン資本は事態解決のために生存権保障のためのレミコン労働者の最小限の要求に誠意ある姿勢で交渉に応じなければならない。 今のように物理的弾圧で一貫しようとすれば破局を自ら招来することになるだろう」と付け加えた。
文・写真シン・ドンミョン記者 tms13@hani.co.kr