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遺家族 手紙朗読に ‘泣き崩れた’ 龍山惨事 初公判

原文入力:2009-04-23午前12:58:37
“私にとって最も大切な人です…今でも…” 傍聴席 涙の海

ノ・ヒョンウン記者

←‘イ・ミョンバク政権龍山撤去民殺人鎮圧汎国民対策委員会’と‘龍山4区域撤去民対策委員会’会員たちが22日惨事が起きたソウル,龍山区,漢江路2街の南一堂ビル前で警察と対峙している。 キム・ミンギョン記者salmat@hani.co.kr

“撤去用役業者職員が借家人に乱暴を働いたその時、法と正義はどこにあったのか問い直したいです。”

公権力に免罪符をくれた検察捜査結果により、6人の命を奪い取った‘龍山惨事’の責任を全面的に抱え込んだ撤去民8人に対する初公判が22日ソウル中央地裁刑事合意27部(裁判長 ハン・ヤンソク)審理で開かれた。この日法廷は法律的争点を争う前に撤去民たちがなぜ屋上望楼に上がったかを訴える遺族の文が紹介され、あっという間に涙の海に変わった。

初めての冒頭陳述に立ったファン・ヒソク弁護士は龍山4区域篭城現場に支援に行き亡くなった全国撤去民連合会員ユン・ヨンホン氏の息子(19)がインターネット ブログにあげた文を朗読した。ユン氏の息子は篭城場に上がる時に「5日ほど来れないかも知れないから、ご飯をちゃんと作って食べていなさい」という父の姿が最後だったと書いた。彼は10年以上、食堂の仕事に就いていた父がある日酒を飲んで帰ってきて「今日用役が攻め込んできた。君と同じ年頃の子に顔を殴られた」として涙を流したことを記憶しているとも書いた。

息子は続けて「私が死んで地獄に行くという条件がつくとしても、私の人生が半分に減るという条件がつくとしても、父に会いたい」として「(父が生きているならば)アルバイトの月給で洋服も誂えて差し上げ、一緒に釣りにも行きたい」と切実な懐かしさを伝えた。ファン弁護士は ‘師父曲’ を読み降りて行き、感情がこみあげたように何回も吐息をついた。

ファン弁護士が「私には最も大切な人です。その時も今でも。愛しています。いつまでも」という息子の言葉で朗読を終え、遺族など100人余りの傍聴客の間からはあちこちで涙ぐむ声が聞こえた。静かだった法廷に嘆きの声も相次いだ。去る1月20日、警察特攻隊の鎮圧の時にやはり父を失った‘龍山4区域撤去民対策委員会’委員長イ・チュンヨン氏は黒のスーツ姿で拘束被告人席に座り頭をたれた。

検察は撤去民たちが不法に建物に侵入し火炎瓶やシンナーを投擲し、この過程で警察官が亡くなったり負傷したとして控訴事実を明らかにしたが、弁護団は写真資料などを土台に激しい法廷攻防を予告した。弁護団幹事のクォン・ヨングク弁護士は「大量の引火物質が詰まっている望楼に、退路すら確保せずに占拠25時間後に警察特攻隊を投じた、この危険千万な作戦を正当な公務と認定することができるか疑問」と語った。

この日、裁判所は検察が裁判所の閲覧・謄写決定にも関わらず公開しなかった捜査記録3千ページ余りに対する弁護団の押収申請を棄却した。弁護団は裁判所の決定により検察に捜査記録を要請したが、1万ページ余りの捜査記録中で3千ページ余りが公開されないので押収申請をした経緯がある。

一方、この日市民社会団体代表など各界要人はソウル,龍山の鉄道ウェディングホールで ‘龍山惨事の早急な解決のための時局会議’を開き、4月最後の週を‘龍山惨事100日汎国民追慕週間’に決めた。行事の後、ペク・キワン統一問題研究所長と遺族など40人余りは惨事現場のソウル,龍山,漢江路2街の南一堂ビル前で5月2日まで徹夜篭城を行おうと、テントを設置しこれを妨げようとする警察と衝突を起こした。この過程で故ユン・ヨンホン氏の夫人ユ・ヨンスク(48)氏が失神し病院に運ばれた。

ノ・ヒョンウン,キム・ミンギョン記者goloke@hani.co.kr /映像ホ・ジェヒョン記者catalunia@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/351162.html 訳J.S