本文に移動

チョン・サンムン, なぜ大統領特殊活動費に手を付けたのか

原文入力:2009-04-22午前01:34:30
領収書なしで現金使用可能…盧前大統領 黙認の疑い
クォン・ヤンスク氏に渡された100万ドル実体糾明も弾み

キム・ナムイル記者

←チョン・サンムン前大統領府総務秘書官が大統領特殊活動費12億5千万ウォンを引き出した疑惑などで拘束された21日夜、ソウル,瑞草洞の大検察庁を出て報道陣の質問を受けながら沈痛な表情をしている。 キム・ジョンス記者jongsoo@hani.co.kr

検察 ‘チョン氏 拘束’ 捜査活気

チョン・サンムン前大統領府総務秘書官が21日拘束されたことにより、チョン前秘書官が引き出しマネーローンダリングをしたと見られる大統領府公金12億5千万ウォンに対する検察捜査が一層活気を帯びることとなった。

検察はチョン前秘書官が「盧前大統領退任後に渡そうとした」と述べた上、この資金が大統領の特殊活動費だという点から盧前大統領の指示や黙認があった可能性に注目している。チョン前秘書官の拘束により強制捜査が可能になった検察は、この資金はもちろん盧前大統領夫人クォン・ヤンスク氏に渡されたというパク・ヨンチャ テグァン実業会長の資金100万ドルの実体を糾明することに総力を傾けるものと見られる。

盧前大統領側はチョン前秘書官の拘束にとても慌しい雰囲気だ。ムン・ジェイン前大統領府秘書室長は<ハンギョレ>との通話で「チョン秘書官は嘘をつく人ではないが(疑惑事実を)認めたと聞いたが到底信じられない」としつつも「チョン秘書官は圧迫されたとしても事実を曲げて述べる人ではない」と話した。

しかし検察の動きは全く異なる。わずか一日前の20日、チョン前秘書官の拘束令状を再請求し、「現時点ではこの秘密資金と盧前大統領との関連性はない」とした検察は、21日には用心深い態度をとった。捜査チーム関係者は「チョン前秘書官の横領は一般予算横領とは性格が違う。横領規模と使い途,(秘密資金)造成方法に対して調査をさらに進めなければならない」と話した。チョン前秘書官を動かした ‘背後’ を本格的に掘り下げるという意味だ。

大統領府の一般予算は執行の透明性を確保するために大部分クレジットカードで処理するようになっている。だがチョン前秘書官が引き出した特殊活動費は、領収書添付なしに受給者の署名だけで現金使用が可能であり、使用明細も監査院や国会に提出する義務がない。大統領府特殊活動費の規模は2005年108億5500万ウォンであり、参加政府が終る時まで概略この水準を維持した。

検察は当時の総務秘書官室予算担当職員らも調査したが、監査院出身の予算主務職員でさえ横領事実を知らなかったことが明らかになったとした。それほど、資金が隠密に引き出されたということだ。チョン前秘書官が借名口座などを利用しこの資金を管理し、ほとんど使わなかったという点と、クォン・ヤンスク氏が自身が受け取った資金だと述べたパク・ヨンチャ会長の資金3億ウォンがこの口座などで一緒に管理されていたという点も、盧前大統領との関連性を伺わせる。

チョン前秘書官はこの日夜、拘束されても「盧前大統領は全く知らない懸案」と強調した。また彼が秘密資金の一部を店舗賃借料など個人的な用途に使った情況も一部捉えられたと知られた。

検察はこの資金と盧前大統領との連結の輪を探すことに捜査力を集中している。検察は「大統領府総務秘書官は大統領府の家計に責任を負うのはもちろん、大統領の影武者的役割をするなど途方もない権限がある。後ほど(調査結果を)見れば分かるだろう」と話した。100万ドルと500万ドルの疑惑に続き、12億5千万ウォンが盧前大統領を狙うまた別の刃になることができるという言葉と聞こえる。 キム・ナムイル記者namfic@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/350944.html 訳J.S