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社内福祉基金, 非正規職は ‘汁’ もなし

https://www.hani.co.kr/arti/society/labor/350336.html

原文入力:2009-04-18午前12:42:28
労働者 苦痛 節減のために使用限度 2兆増やす
奨学金・貸出など正規職だけに恩恵

イ・ワン記者

政府が経済危機に労働者の経済的苦痛を減らすとして、去る1日企業が積み立てておいた ‘社内勤労福祉基金’ の使用限度を増やし2兆ウォンを越える資金をさらに使えるようにしたが、その恩恵が大部分正規職労働者らだけに戻り、非正規職や無期契約職労働者らは恩恵をほとんど受けることができず政策効果などに疑問が起きている。社内勤労福祉基金は企業が毎年純収益の5%以内で出す出資金と基金の利子を合わせ社員のための奨学金,住宅準備貸出支援などに使う資金だ。基金の用途を労使協議会で定めるが、主に正規職労組代表が入る。

ソウル市傘下のSH公社で仕事をするキム・ジョンス(仮名)氏は、17日昨年大学生の子供の学資金を会社に申請できなかったと言った。授業料が一学期300万ウォンを越えたが、無期契約職のキム氏には申請資格がなかった。反面、正規職職員は150万ウォンを支援され、残りは基金から無利子で貸出を受けることができた。キム氏は「学資金を受けたいが、雇用問題も不安で会社に言うことも難しい」と話した。 会社の基金担当者は「基金定款に従っているが無期契約職や非正規職に出すものはない」と話した。この会社は一年平均、約10億ウォンの基金を使っている。

大韓住宅公社は2007年に生活援助と慶弔費などで132億ウォンを、韓国土地公社はその年に教育費補助などに119億ウォンを使ったが、非正規職にあたえる恩恵は殆どなかった。キム・チョルヒ労務士は「1000ヶ余りの基金の大部分が非正規職には恩恵を与えておらず、恩恵を与えても高い授業料や住宅準備貸出などは除いている」と話した。2008年6月基準で社内勤労福祉基金の規模は土地公社が1392億ウォン、住公は1293億ウォン、韓国水資源公社は766億ウォン、韓国道路公社は579億ウォンなどだ。

住公・土地公社などの基金担当者は「労組の要求もなく労働部発表以後、会社も計画を変えていない」と話した。非正規職労働者らが基金を要求しにくい。チョン・ギヒョン労務士は「会社はどこから出てくるお金なのかを明らかにせず、これを受けることが出来ない非正規職らは基金があることさえ知らず、実質的に恩恵から排除されている」と話した。

葛藤もふくらみ始めた。無期契約職の韓国道路公社現場職労働者たちは、最近会社側に基金恩恵対象にするようにしてくれと要求した。だが、会社と正規職労組の反対にぶつかっている状態だ。現場職労働者たちで作られた高速道路管理員労組のチョン・フィグォン委員長は「会社に要求すれば基金は労組と合意している事項だと言い、正規職労組は基金を分けることに関心がない」とした。コ・ゴンウン道路公団広報室次長は「正規職ではなくても団体災害保険と体育行事費などを支援している」と話した。

社内勤労福祉基金法施行令19条は「勤労者全体に恩恵を与えられるようにするものの、低所得勤労者が優待されるようにしなければならない」と明示している。水資源公社は無期契約職にも奨学金などの恩恵を与えていると知られた。

労働部は「基金運営は労使の自律性に任せていて仕方ない」という態度を示していたが、最近法律改正を準備し始めた。キム・ジョンチョル労働部退職年金福祉課長は「労使協議会で基金の用途が決定されたために受けられない人がありえる。期間制労働者らまで皆が恩恵を受けるようにする法改正案を来る9月の定期国会に出す予定」と話した。

イ・ワン記者wani@hani.co.kr

原文: 訳J.S