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麗水(ヨス)爆発死傷者“一ヶ月契約職”だった

登録:2013-03-16 10:25 修正:2013-03-16 11:13
下請け業者の労働者15人被害
「安全教育受けたことない」
9ヶ月前にも同様な事故
14日午後8時50分頃全南(チョンナム)麗水市(ヨスシ)の麗水産業団地大林(テリム)産業第2工場で爆発事故が発生し、6人が死亡、11名が負傷した。 大林産業の全景。 ニューシス

「ガスや粉塵の扱いについて安全教育を受けたことはありません。」

 14日夜、全南(チョンナム)麗水(ヨス)国家産業団地内の 大林(テリム)産業(株)のポリエチレン(HDPE)貯蔵槽爆発事故現場で九死に一生を得た下請け業者ユハン技術所属の労働者イ・ジェソク氏(42)は15日、前日の悪夢に歯ぎしりしながら安全不感症に対し声を高めた。 この事故で下請け業者の労働者6人が命を落とし、9人が重軽傷を負った。

 この15人の労働者は施設整備・保守業者であるユハン技術と一ヶ月の労働契約を結んだ超短期非正規職だ。 ユハン技術は麗水産業団地の大企業工場と整備・保守業務契約を結ぶとその都度労働者を募集して労働契約を結ぶ。 今回は一日14万900ウォンを支払うことにして去る12日から大林(テリム)産業の保守作業に労働者40人余りを投入した。

 高度の危険有害物質を扱う化学工場で仕事をしなければならなかったが、安全措置は粗末だった。 イ氏の同僚キム・某(38)氏は「『安全ベルトをちゃんと締めろ』『携帯電話は置いていけ』というのが安全教育か。 形式は備えたかもしれないが労働当局に見せるためのものに過ぎない」と話した。

 爆発は14日夜8時51分頃、この工場の高さ21m、直径5mの貯蔵槽(いわゆるサイロ)でマンホール設置作業中に起こった。 会社側は「可燃性ガスを抜いた状態で溶接の火花が残った粉塵(ホコリ)に飛んだため」と推定したが、労働者たちは「残留ガスがあるのに大林(テリム)側がきちんと確認しなかったためだ」と主張した。 現場にいた労働者は「大林(テリム)産業から『異常なし』という作業指示書を受取ってから溶接を始めた。 作業指示書がでたらめだった」と話した。

 事故直後、大林(テリム)産業の職員は救助に積極的でなかった。 イ氏は「第1次爆発の時ソ・ジェドク氏(53)が墜落したが、大林の職員は見ているだけだった。『あんた達の同僚だからあんた達が助けなければ』という言葉を聞いてあきれてしまった」と憤慨した。

 1967年から石油化学業者60箇所余りが入居した麗水産業団地は設備が限界寿命に達したうえに有害物質を扱っていて事故危険が常に存在する。 チョン・ドヨン全国プラント建設労組麗水支部労働安全局長は「下請け業者200個所余りが労働者約3万人と超短期契約を結んで危険な作業場に投入する。 大林産業は9ヶ月前にも同じような事故が起きたのに、誠意を持って対応せずに、また事故が起こった」と批判した。

 麗水地域の労働者など100人余りは大林産業前で集会を開き「去る1月のサムスン電子華城(ファソン)半導体工場フッ酸漏出事故の時のように、大林産業も無理に作業を急いだために非正規職労働者ばかりが犠牲になった」と糾弾した。 キム・スンウォン大林産業安全環境チーム長は「今回、労働者たちには40分間の動画を見せて容器・火気などの安全教育を行なった」と話した。

麗水(ヨス)/アン・クァノク、チョン・デハ記者 okahn@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/578316.html 韓国語原文入力:2013/03/15 22:32
訳A.K(1521字)

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