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"友達と遊ばず勉強しろ" 友情破壊 メガスタディ

登録:2013-02-26 20:55 修正:2013-02-26 23:20
"友人が君の勉強の代わりをしてはくれない" 文面
競争を煽るだけの歪曲された教育現実 見せる
私教育業者‘非教育的広告’論難
ソウル市内バスなどに貼られた大型入試業者‘メガスタディ’広告

 桜の花が咲き誇る道で制服を着た二人の少女が笑っている。 親しい友人同士と見える。 その左側に便せんに書かれた11行の文がある。 "新学期が始まったので/君は友情というもっともらしい名分で/友達と付き合う/時間が多くなる/そのたびに/君が計画した勉強は/毎日毎日後送りされるでしょう/ところで、どうするの?/修学能力試験日はやってくるのに。"

 大型入試業者‘メガスタディ’の2013年キャンペーン広告は警告性メッセージで締めくくられている。 "今さら揺れるな/友人は君の勉強の代わりをしてはくれない。"

 新学期を控えて出したこの広告は26日現在、ソウル市内・町内バスなどに貼られている。 これを転載したネチズンを通じて広告を見た学生も多い。 自身を10代だと明らかにしたあるネチズン(@Tiffanis****)は「私たちの学校ではすでに‘友情破壊広告’として有名だ」と伝えた。 チョ・サンシク東国(トングク)大教育学科教授は「試験をうまく乗り切るには友人を捨てるべきだという強迫観念を付与しようとしている」とし嘆いた。

 入試競争の中で青少年たちはそうでなくても‘友人’を失いつつある状況だ。 2011年韓国青少年政策研究院の分析報告書を見れば、36ヶ国の青少年の社会的相互作用力量指標で韓国の青少年は35位を占めた。 特に‘関係指向性’と‘社会的協力’部門で共に0点を記録した。 同じ年頃との関係を形成する能力が顕著に劣るということを示す指標だ。

 昨年4月ソウル市教育庁が小・中・高校生26万人余りを対象に調査した資料を見れば、‘友人との仲が円満で良い’という質問項目の満足度指数で、高校生は5.0満点中3.20点と現れた。 小学生4.42点、中学生4.24点と比較される。 入試競争が本格化するほど同級生を友人ではなく厳しい競争者として認識するという傍証だ。

 イ・ヨンタク ソウル水落(スラク)中学校教師は学校で友達と付き合うことを通じて人生で本当に学ばなければならないことを学ぶと指摘する。 「教育が追求しなければならない価値は協力・協同にあって、上級学校進学のためにも友達と付き合う融合・統合授業で良い成績を出すことが必ず必要だ」ということだ。

 チョ・サンシク教授は 「この広告は人間関係を断ち切ることが試験戦略として提示されることがわが国の教育水準を反映していると同時に、父母・生徒たちが学校を‘良い上級学校’進学のための道具としてのみ認識していることを示している」と話した。

 私教育業者の‘非教育的な’広告が議論になったのは初めてではない。 2008年私教育業者‘大教’は‘二等兵の手紙’をバックミュージックに流しながら、入営通知書を受け取ったかのように深刻な表情を浮かべ、遊び場と離別する小学校新入生の姿を広告として流した。 競争教育にまきこまれた社会の雰囲気がこのような広告を再生産しているわけだ。

 メガスタディ側は 「新学期になったので熱心に勉強しようというメッセージを伝達する過程で、ティーンエージャーに最も触れる素材である‘友人’を借用した。 キャンペーン広告なので真意を理解してほしい」と説明した。 キム・スンヒョン‘私教育の心配ない世の中’政策室長は 「子供たちの不安を利用するのは常識に外れた商法」と反論した。

オム・ジウォン、パク・スジン記者 umkija@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/society/schooling/575642.html 韓国語原文入力:2013/02/26 20:28
訳J.S(1623字)

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