‘CIA 履歴’キム・ジョンフン "米国は私の真の祖国" 発言 論難
反面 "韓国はすりへってしまった国家、貧困だけが支配した国家" と蔑視
統合進歩党 "キム候補者アイデンティティ 未来創造科学部の首長として不適"
韓・米 二重国籍保有に続き、米国中央情報局(CIA)関連経歴で連日論議をかもしているキム・ジョンフン未来創造科学部長官候補者が1年前の米海軍誌に載せた寄稿文で 「米国は私の真の祖国」と明らかにしていたことが分かり話題になっている。
米海軍が発行する雑誌<プロシーディング(Proceedings)>の2011年12月号を見れば、キム候補者は‘軍服務は完全な(full-fledged)米国人になる通過儀礼であった’というタイトルの自筆寄稿文を載せた。 この文で彼は米海軍服務を‘通過儀礼’とし‘召命’と描写している。
キム候補者は「私が海軍に入った21才の時でも米国市民権もあり、高等学校、大学校で優秀な学生だったが、中途半端な感があった。 軍服務を通じて私は皆に、そして自分自身にもここが真に祖国であり、私は本当の米国人という事実を証明できることになった。 これこそが軍服務が私にくれた最も大きな贈り物」と書いた。
更に「大学3年の時、核推進将校候補プログラムに志願したが許可されて感激した。 核潜水艦で勤めれば毎日多くのリーダーシップ訓練を受けられる。 海軍で技術も習ったがリーダーシップも習った」として、米国の青年たちに海軍入隊を推奨した。
これに先立ち1998年米日刊紙<ボルティモア サン>とのインタビューでは、韓国について 「すりへってしまった(frayed)国家、すべて貧困だけが支配した国家という記憶だけを持っている。 米国という国だけで、私たちは‘危険を甘受する必要がある’という精神を持っている」とまで述べた。
キム候補者のこのような過去発言が知らされるや‘長官のアイデンティティは重要な問題’という指摘が出ている。
民主統合党は19日論評して「キム候補者は米国情報部処と深く関係した人物であり、彼自身は我が国の国籍を回復したが彼の家族は依然として米国市民権者なのでいつでも長官職から退けば米国に戻れる彼に重い国務委員の責任を任せるには不安が多い」と憂慮した。 統合進歩党も20日論評して「キム候補者にとって‘祖国’とは手の平をひっくり返すように変われるものなのか。 単純な国籍問題ではなくキム候補者のアイデンティティが未来創造科学部の首長として適切でないということが問題」と批判した。
専門家たちも憂慮の声を上げている。 イ・グンジュ梨花(イファ)女子大行政学科教授は「情報技術(IT)分野とともに私たちが世界市場で米国と争っている分野で、キム内定者が関連部署の長として国民に信頼を与えられるかは疑問だ。 長官になった後、最善を尽くしても国民は疑惑のまなざしを送るだろうし、経歴や専門性がある人材だとしても‘不信’という社会的費用が追加的に必要とされるだろう」と憂慮した。 イ教授は 「朴槿恵(パク・クネ)当選人とキム内定者が国民に信頼を与えられるかがカギ」と付け加えた。
シン・ユル明知(ミョンジ)大政治学科教授も「米国の国家安保と関連した情報に接した可能性があるキム内定者が長官になれば韓・米政府が揃って困った状況を体験するだろうに、不必要な外交的緊張を持たらすような人選にそれでも絶対に固執する必要があるのか、朴当選人が再考しなければならない」と指摘した。 シン教授は続けて「企業家として積み重ねてきたキム内定者の経歴が、国家運営でも必ず強みとなりうるかも疑わしい。 米国文化には馴染んでいても、韓国の組織文化には馴染まずに社会的費用を惹起しかねない」と語った。
ネチズンの冷笑的反応も後を絶たない。 ツイッターID＠hand*****は「徹底して米国人であるキム・ジョンフンが、しばらく韓国国籍を取得したからと韓国人になるのではありません。 米国と韓国の利益が衝突した時、彼の国家観は米国の手を挙げることが明らかだ」と指摘した。 ＠go****は 「1年前には真の米国人だと話し、CIAの諮問まで引き受けた方が憲政史上最大規模で新設される所の長官候補です。 高級情報が行き来するはずなのにセキュリティーについて疑問を抱かざるを得ない」と憂慮した。
"米国の市民権を持てば韓国で長官になれるというアメリカンドリームのアイコン" (＠nineli****), "`星条旗よ永遠なれ’を愛国歌と思っているだろう" (＠chun*****), "結局、外国(韓国)の長官の椅子のために祖国(米国)を売った人が長官になるんですね" (＠philom****), "出世指向の極致!" (＠jk_s****) などのツィットも出てきた。
"そのような人が自身の既得権を放棄し我が国のために仕事をすると言うなら歓迎してこそ適当ではないか" (＠pe**)として擁護する意見も一部にあった。
オム・ジウォン記者 umkija＠hani.co.kr
訳J.S(2361字)
