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止められない ‘公開’ 万能主義

https://www.hani.co.kr/arti/society/schooling/349922.html

原文入力:2009-04-15午後11:35:48
“教育格差 原因把握” なのに ‘烙印効果’ 等悪影響 憂慮

ユ・ソンヒ記者,チョン・ミニョン記者

韓国教育課程評価院は15日 ‘修能成績資料分析結果’ を公開し「教育格差対策を立てるには先に地域・学校間格差実態を正確に知らなければならない」と明らかにした。しかし教育専門家たちは「成績に最も大きい影響を及ぼす生徒の社会経済的背景などに対する情報が全くない状況で、修能成績だけで学歴格差の原因を分析し対策をたてるというのは話にならない」と批判する。むしろ遅れをとった学校に ‘烙印’ を捺すだけで序列化を助長する副作用が憂慮されるという指摘も出ている。

評価院は修能成績分析結果発表に続き ‘修能成績原資料’ 公開を要求してきたチョ・ジョンヒョク ハンナラ党議員などに今月末に資料閲覧を許す予定だ。しかし修能成績原資料を通じて知ることが出来る情報は、成績の他に学校の性別類型(男・女・共学)と設立類型(公私立),系列情報(一般・専門系),学歴(在学・再修・大入検定)等が全て。

このために専門家たちは教育科学技術部と評価院が前面に出す修能原資料公開の必要性に対して妥当性がないと指摘している。修能原資料だけでは成績格差の原因を把握し対策を立てるのに必須の情報である生徒の個人背景・私教育現況・学校の社会経済的特性などを全く把握できないということだ。

ソン・ヨルグァン慶煕大教授(教育学)は「修能資料が意味を持つためには該当地域と生徒一人一人の社会的・経済的背景に対する資料蓄積が必須」として「変因に対する分析なしに結果(成績)だけで分析をする場合 ‘推論’ に頼るほかなく、結局成績中心の政策目標をたてることに帰結されるほかはない」と批判した。キム・ヨンイル韓国海洋大教授(教育学)も「このような形の情報公開はかえって成績が低い地域の生徒たちの自我尊重感を落とし教育不平等を深化させること」として「生徒たちは成績が低い学校と地域を忌避することになり、これに伴い該当学校と地域がより一層落伍するようになる悪循環に陥りかねない」と指摘した。

修能成績公開で地域・学校間成績差異があらわれることにより、高校平準化を廃止しろとの圧力が強まるという憂慮も出ている。評価院はこの日「平準化地域の学校間修能成績差異を調べてみた結果、その差が領域別に最高26~42点に達する」と発表した。この間「平準化体制の下でも学校間成績差異が厳格に存在するので、いっそ平準化を廃止しなければならない」と主張してきた側に力を与えるような項目だ。

だが評価院のこういう発表は ‘我田引水' 式論理だという指摘が多い。評価院資料によれば、非平準化地域を含めれば、学校間点数差が最高57~73点に,平準化地域の学校間点数差より2倍近く増える。非平準化地域学校間点数差を別に計算しなかったものの、その差は平準化地域よりはるかに大きくなることを予想できる。

イ・ユンミ弘益大教授(教育学)は「平準化地域内でもソウル 江南地域の学校と落伍地域学校を比較すれば格差がなければならないが、これは平準化の問題ではなく社会経済的要因のせい」として「平準化地域内でも点数の違いが生じるのは平準化政策が失敗したのではなくきちんとした平準化政策を施行できなかったため」と強調した。 ユ・ソンヒ,チョン・ミニョン記者duck@hani.co.kr

原文: 訳J.S