梨花(イファ)女子大・浦項(ポハン)工大・高麗(コリョ)大などいわゆる‘名門大’在学生の半数程度が所得上位20%に該当する相対的富裕層の子供であると推定できる資料が出てきた。 大学在学生の階層分布が具体的数値で明らかになったのは初めてだ。
24日アン・ミンソク民主統合党議員が教育科学技術部から受け取った‘2012年1学期 国家奨学金申請者所得分位分布現況(新入生除く)’を見れば、梨花女子大・ソウル教育大・浦項工大・高麗大など11大学で国家奨学金を申請した学生の中で、所得8分位以上に属するケースが50%を超えることが明らかになった。 所得分位は全世帯を所得により10グループに分けたもので、分位が高いほど所得が多い。 8分位は2012年基準で世帯当り年換算所得が5371万ウォンを越える階層だ。
資料を見れば、国家奨学金申請者の内、所得8分位以上の在学生が最も多い大学は梨花女子大であった。 梨花女子大は国家奨学金申請者の59.6%が所得8分位以上だった。 ソウル教育大(57.6%),浦項工大(55.9%),高麗大(54.8%),京仁(キョンイン)教大(54.2%)がその後に続いた。 ソウル大(52.9%),西江(ソガン)大(52.2%),弘益(ホンイク)大(51.1%),延世(ヨンセ)大(50.8%)も国家奨学金申請者に占める所得8分位以上の比率が所得1~7分位の学生より多かった。 所得8分位以上の申請者が50%を超える11大学の中で8大学はソウルにある大学だ。
国家奨学金申請者の所得分位統計は大学生全体の中上位層分布を推定で切る重要な指標だ。 大学生の中で国家奨学金を申請する比率が非常に高く統計の標本が大きいうえに、ここに含まれなかった学生たちは富裕層である可能性が高いためだ。
2012年1学期の場合、全国336大学の在学生204万人の内、153万人が国家奨学金を申請しており申請率が75%に達した。 昨年は7分位までが国家奨学金支給対象だったが、学生たちは自身の所得分位がよくわからずに8分位以上の学生も相当数が申請した。 国家奨学金を申請しない学生は所得水準が高く国家奨学金恩恵対象でないと考えたり、成績が国家奨学金恩恵基準(前学期の平均評点がB以上)に達しない場合が大部分だ。 延世大09年度入学生イ・某(23)氏は「私は所得分位に該当しないようで申請しなかった。 友人の中で申請しなかったケースも家が豊かで奨学金が必要でなかったり、成績で申請できない場合がほとんど」と話した。
今回公開された大学生の所得分布現況は教育両極化現象の深刻性を示すもので対策準備が至急必要だという指摘だ。 イム・ウンヒ韓国大学教育研究所研究員は「修学能力試験の成績優秀者がソウル江南(カンナム)などに多いという統計から、所得にともなう教育格差の深刻性が提起されたことはあるが、大学進学でもやはり同じ結果を見ることができる。 所得にともなう教育両極化現象は今や社会が解消策を真剣に考える段階に達した」と指摘した。 チャン・スミョン韓国教員大教授(教育政策学)は「韓国の大学は特別目的高校出身、修能成績優秀者など優秀な子供たちを選ぶことだけに没頭している。 しかし米国にしても、学業についてこれる潜在力さえ評価されれば、積極的な優待政策を通じて弱者をはるかに強く配慮している。 韓国の大学も在学生の階層多様性を確保するための学生選抜法を熟慮しなければならない」と話した。 パク・スジン記者 jin21@hani.co.kr