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米 国防総省、価格が4倍に騰がった‘グローバル ホーク’韓国へ販売予告

登録:2012-12-25 23:59 修正:2012-12-26 10:07
4台で1兆3千億ウォン台を予想
米議会に‘ブロック30型’販売 意向通知
価格が高く米軍も購買拒否した機種

‘ミサイル指針改正時 闇取り引き’疑惑
作戦半径3000km、中国 反発 予想

 米国国防総省は長距離高高度無人偵察機‘グローバル ホーク’ 4台を韓国に売ると米国議会に通知したと24日(現地時間)明らかにした。 グローバル ホークは米国防総省も購買の取り消しを検討するほどに価格が高いうえに、中国や北韓など周辺国の反発を呼び起こしかねず波紋が予想される。

 米国防総省傘下の国防安保協力局(DSCA)は報道資料を通じてグローバル ホーク(RQ-4ブロック30型) 4台の装備と部品、訓練、軍需支援などを含む販売価格が総額12億ドル(約1兆3000億ウォン)と予想されると明らかにした。 わが軍は2005年以後、監視・偵察能力強化のためにグローバル ホークの購買を推進してきたが、米国の輸出統制品目に含まれていて議会の承認を受けられなかった。 当時議論された価格は4台で3億ドル水準だった。 米国防総省が今回販売意志を通知したのは、去る10月の韓-米ミサイル指針改正で無人航空機(UVA)搭載重量制限が500㎏から2500㎏に拡大し、グローバル ホーク(搭載重量2250㎏)の韓国販売が可能になったと判断したためと見える。

 しかし米国防総省は今年初めからグローバル ホーク‘RQ-4ブロック30型’機種の購買を取り消すという意向を議会に明らかにしたと<ブルームバーグ通信>が報道した。 実際、エシュトン カーター国防部副長官は今年1月、議会に2013年予算案を提出しながらこのように明らかにしたし、その理由として費用増加を挙げた。 国防関連オンラインメディアである<ディフェンス アップデート>はこれと関連して、米国空軍はその間使ってきた有人偵察機‘U-2’を代えるために2011年予算案でこの機種を1台当たり2億1500ドルで42台購入する意向を明らかにしたが、今年初め空軍指導部はこの機種が購買および維持費用が高く既存U-2機種を退役させることを望まなかったと伝えた。

 我が国でもすでに高価論難があった。 この機種の販売価格は2009年頃、4台で3億700万ドル(約4300億ウォン)だったが、2011年頃には8億ドル(約9000億ウォン)ほどに急騰した。 今回また、値が急騰したのは米国の国防予算縮小などにともなう需要減少で1台当たりの単価が急騰したためと見られる。

 グローバル ホークは作戦半径が3000kmに達し、我が国安保の現実から見て性能が過度に高いのではないかという指摘も出ている。 キム・ジョンデ<ディフェンス21+>編集長は「北韓に対する抑止力や情報獲得のためならば果たしてグローバル ホークが必要なのか良く調べる必要がある。 数百kmに過ぎない韓半島の全長を監視するのに数千kmの監視・偵察機能を有するグローバル ホークはオーバーだ」と話した。 彼は「すでに私たちも中高度無人偵察機の開発に着手しただけに購買を急ぐ必要はない」と付け加えた。 チェ・ジョンゴン延世(ヨンセ)大教授(政治外交科)は「グローバル ホーク4台でできることがあまりない。 同盟に強く頼った結果、今から私たちが何かをするには支払わなければならない費用がとても高くなったということを骨に凍みるほど感じなければならない」と話した。

 米国の韓国に対するグローバル ホーク販売は、北韓だけでなく中国もねらったものと見られる。 米国は最近北韓の長距離ロケット発射成功以後、中国に対する圧迫強度を高めてきた。 特に米国は韓国の安保能力増大は結果的に中国にも脅威になるとして、中国が北韓の核・ミサイル開発を制御することを要求している。

 グローバル ホークの韓国への販売は今後米国議会の承認手順を踏まなければならないが、今年10月の韓-米ミサイル指針改正の時、ミサイル技術統制体制の例外を適用しただけに議会が承認する可能性が高く見える。 米国は議会の承認が出れば直ちに韓国に購買受諾書(LOA)を送って、韓国政府はこれを検討した後に価格協議にはいることになる。

 防衛事業庁関係者は「米国国防部が議会に提出した価格は販売者が売れる最高価格であるだけで、実際の価格は交渉を通じて低くなりうる」として「価格が折り合えば直ちに交渉が進行されるが、私たちが策定した予算との差が大きく出れば交渉が長びくこともある」と話した。 彼は競争機種との競争入札可能性を尋ねる質問には「今は残りの機種は実務的な検討だけした。 競争をするか、しないかも別途の検討と承認が必要だ」と話した。

 一部ではミサイル指針改正当時に米国が韓国にミサイル射程距離を延長する代わりにグローバル ホークのような先端武器の購買を条件として掲げたのではないかという疑惑を提起している。

ワシントン/パク・ヒョン特派員、ハ・オヨン記者 hyun21@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/international/america/567012.html 韓国語原文入力:2012/12/25 22:06
訳J.S(2191字)

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