検察が正修奨学会の<文化放送>(MBC)・<釜山日報>持分売却計画を初めて報道して通信秘密保護法違反の疑いで告発されたチェ・ソンジン<ハンギョレ>記者の自宅を13日押収捜索した。 検察は押収捜索令状に指定された範囲を越えてチェ記者の携帯電話などをまるごと押収した。
ソウル中央地検刑事2部(部長 コ・フン)所属捜査官2人と鑑識官1人がこの日朝7時20分頃、ソウル阿アヒョン洞のチェ記者自宅を訪ね令状を提示して2時間余りにわたり押収捜索を実施した。 捜査官らはチェ記者が現在使用している携帯電話と昨年まで使っていた携帯電話、取材日程などが記録されたダイアリー、自宅に保管中のノートブックPCのハードディスクから抽出した取材ファイルの一部、携帯電話使用説明書などを押収した。
チェ記者は押収捜索の過程で令状に指定された押収目録以外のものが含まれているとして異議を提起した。 チェ記者は」裁判所が発行した令状によれば携帯電話自体ではなく‘被疑者の携帯電話中、チェ・フィリプ(正修奨学会理事長)とイ・ジンスク(文化放送企画広報本部長),イ・サンオク(文化放送戦略企画部長)の会議内容を録音したり記録できる音声ファイルおよび音声メモ’を押収できるとしているだけなので、携帯電話自体は押収できないと抗議した」と明らかにした。 しかし検察捜査官は「音声ファイルを押収するには携帯電話を持って行かなければならない」として、これを押収した。 取材と個人の約束日程が書かれたダイアリーもやはり‘チェ・フィリプ カバーストーリー企画案’という文面が入っているという理由で押収物に含まれた。
チェ記者の弁護を担当しているキム・ヒョンテ弁護士は「検察が各種取材物と私的対話内容が皆含まれたチェ記者の携帯電話をまるごと持っていったことは、令状記載範囲を越えた過剰押収捜索であり、言論の取材の自由を侵害する行為であるのみならず憲法が保障している個人のプライバシーを深刻に侵害する結果につながる」と話した。
これに先立って検察は12日、チェ記者を呼びチェ理事長などの対話内容を取材した経緯などについて調査したが、チェ記者は陳述を拒否した。
<ハンギョレ>はチェ・フィリプ理事長とイ・ジンスク企画広報本部長、イ・サンオク戦略企画部長が去る10月8日に集まり、正修奨学会の報道機関株式持分を売って釜山・慶南(キョンナム)地域大学生の半額授業料の財源などとして活用することを決めたという記事を10月13日付と15日付で大きく扱った。 文化放送はこれに対し、チェ記者を通信秘密保護法違反の疑いでソウル南部地検に告発し、ソウル中央地検がこれを配当され捜査している。
キム・テギュ記者 dokbul@hani.co.kr