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市民は ‘公教育回復’ を選択した

原文入力:2009-04-09午前08:25:42
京畿道教育長に キム・サンゴン 当選
自律型私立高・一斉試験 順位付け 反転 不可避
政府政策と ‘対立点’ 教育界 全般に波紋起こるだろう

ホン・ヨンドク記者,イ・ジョンギュ記者

←京畿道教育長候補 1・2位候補地域別得票率

市・道教育長は初・中等教育予算編成・執行権,教員人事権,特別目的高校・自律型私立高・自律学校指定および設立認可権など ‘教育民生’ に大きな影響を及ぼす各種権限を持つ席だ。イ・ミョンバク政府になって、自由化・分権化措置でこうした権限はより一層大きくなった。 このような点で‘イ・ミョンバク教育政策’に対する審判を掲げたキム・サンゴン候補の当選は京畿道教育はもちろん教育界全般に及ぼす影響が少なくないものと見られる。特にキム候補は競争を重視してきた政府の教育政策と対立点をたててきたので、政府政策とは違った声を出す可能性も大きい。

今回の選挙期間でキム候補は‘反MB教育’と‘公教育の回復’を訴えた。 イ・ミョンバク政府の無限競争教育システムが公教育の逆回りを産んだという診断の下に、公教育回復がその代案だというものだ。彼はまた特別目的高校など ‘1%少数のための特権教育’ の代わりに、公教育全般に財政を拡大・投入し学校現場で私教育費の弊害を取り除き、‘公教育革新モデル’を作るという構想も提示した。こういう当選者の教育観は京畿道地域で高校平準化の拡大,低所得層出身学生らのための無償給食拡大などの措置につながる公算が大きい。京畿道はソウルなど全国16ヶ広域市・道の中で学校(小・中・高2060余校)と学生数(186万人余り)が最も多い。

すぐにも自律型私立高政策が試験台に上がる見通しだ。自私高はイ・ミョンバク政府の核心公約である ‘高校多様化300プロジェクト’ により来年3月から導入される新しい類型の学校で、今年と来年上半期に全国で各々30ヶ所ずつが指定される。市・道別に自私高転換を申請した高校の中から教育長が審議を経て指定するようになっている。キム候補は自私高と特別目的高校とに代表される‘特権教育’を強く批判してきた。

京畿道教育庁の特別目的高校増設もキム候補が教育長として在職する1年2ヶ月の間には水泡に帰す可能性が大きい。キム候補選挙対策本部スポークスマンのイ・ソンデ安山工大教授は「入試名門高に変質した特別目的高校が設立趣旨どおり運営されるまでは追加拡大はしない」として「自私高も入試名門貴族学校になる可能性が大きければ反対する」と話した。

現政権になって復活した全国単位一斉試験にも亀裂が予想される。キム候補は「教育の画一化を招き、子供たちを成績で順位付けする一斉試験は中止されなければならない」と明らかにしたことがある。 したがって京畿地域では小・中学生対象の全国単位試験が標本集計方式で行われる可能性が大きい。

教育科学技術部が昨年発表した ‘4・15学校自由化’ 措置で規制権限が市・道教育長に移り、許可された私設模擬試験も再検討されるものと見られる。また教科部は校長資格証がない若い教員も志願できる内部型校長公募制を順次減らしていきつつあるが、京畿地域では反対に内部型校長が再び増えることもあるうる。キム候補は資格証がなくても学校革新に対する哲学と能力がある人が校長になることができるようにしなければなければならないと明らかにした。

ソ・エラン正しい教育のための全国父母会京畿支部長は「キム候補の当選は一斉試験を含めて、この間父母と生徒を悩ませた競争中心の教育政策が、新しい都市が密集した首都圏でブレーキがかけられたという点で意味が大きい」と話した。水原/ホン・ヨンドク,イ・ジョンギュ記者jklee@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/schooling/348861.html 訳J.S