8日に開幕する光州(クァンジュ)国際映画祭に特別上映される北韓映画を見るには秘票をあらかじめ受け取らなければならない。
光州国際映画祭組織委員会は中国と北韓の初の合作映画<平壌での約束>(原題アリラン)を2回上映する。 この映画は中国人女性舞踊家が北韓を旅行して北韓の舞踊家らと友情を育む内容を含んでいる。 この映画は去る4月に北京国際映画祭で初めて披露された後、6月には中国の上海国際映画祭に出品され映画チャンネル媒体対象部門本戦に上がった。
統一部は去る29日この映画を‘特殊資料’に分類して映画の搬入を承認した。 この映画に7分間含まれた北韓の集団体操劇<アリラン>公演場面の中に北韓体制を称賛するスローガンが見えるという理由からだ。 北韓の書籍や刊行物、映画などが特殊資料に分類され搬入が承認される場合、閲覧と観覧を望む市民は身元確認手順を踏まなければならない。 最近釜山国際映画祭で<金同志は空を飛ぶ>という北韓-ヨーロッパ合同作品が特別な制裁や条件なしに上映されたのは一般資料として承認されたためだ。
だが、映画界の一部では「国際映画祭に出品された北韓-中国合作映画までを冷戦時代の定規で判断し、特殊資料に分類して身元確認を要求するのは行き過ぎではないか」という指摘が出ている。 光州国際映画祭組織委も北韓映画観覧者などに人的事項を書けというのは人権侵害の素地があると判断し、観覧を望む団体に秘票をあらかじめ配ることにした。 ヨム・ジョンホ(51)組織委常務理事は「統一部が初めは観覧者の個人身上をあらかじめ記録する方式を要求したが断った」として「あらかじめ秘票280~300枚を製作し、北韓映画観覧を望む団体にあらかじめ配る方法で観覧機会を与えることにした」と話した。
これに対して統一部は、映画を特殊資料に分類して搬入を承認しただけで、上映方法まで関与する事項ではないという立場だ。 統一部関係者は「北韓搬入申請目録中、北韓体制称賛などの内容が含まれた場合、特殊資料に分類される」として「特殊資料に分類された北韓映画を観覧するには、事前に身元確認など一定の手順を踏まなければならないという点を説明した」と明らかにした。
一方、今年12回目をむかえた光州国際映画祭は‘平和のための希望’を主題に、12日までの5日間、光州メガボックスで14ヶ国55編の長・短編映画を上映する。 (062)228-9968。
チョン・デハ記者 daeha@hani.co.kr