原文入力:2009-04-08午前01:51:21
ソウル労働庁・産業安全保健研究院 調査結果
本館内部8ヶ所 全て・周辺9ヶ所中 5ヶ所 で発見
石綿解体作業時 ‘不法再下請け’ 明らかに
ナム・ジョンヨン記者
←三星本館周辺石綿調査比較
リモデリング工事をしているソウル,太平路の旧三星本館建物周辺で1級発ガン物質である石綿が検出されたと政府調査の結果確認された。またこの建物の石綿除去工事は不法に他の業者に再下請けされたことが明らかになった。
■本館周辺から石綿検出
ソウル地方労働庁と産業安全保健研究院は先月11~12日行った石綿調査の結果、旧三星本館建物周辺で採取した塵埃試料9ヶ中5ヶから石綿が検出されたと7日明らかにした。本館内部床から採取した塵埃試料8ヶからも全て石綿が発見された。
ピョン・チャンボム ソウル労働庁事務官は「三星本館から100m余り離れた商店街で青石面が検出され、近隣食堂など4ヶ所からは白石面が発見された」と話した。三星本館の中から出た石綿にも全て青石面が入っていた。建築物鉄骨に噴霧剤として主に使われる青石面はスレート屋根や自動車ブレーキなどに使われる白石面より致命的だ。だがソウル労働庁は「今回の調査だけで三星本館周辺石綿が三星本館から出たと判断することは難しい」と明らかにした。
■床の塵埃も危険
去る一ヶ月間、環境運動連合市民環境研究所と建物リモデリング施工者である三星エバーランドは石綿検出有無を巡って論争を行った。ソウル大保健大学院職業環境教室と共に調査を行った市民環境研究所は「本館周辺55ヶ所中49%にあたる27ヶ所の試料から石綿が検出され大部分が青石面」と主張した反面、エバーランドは自らの調査の結果、青石面が発見されなかったと対抗した。ソウル労働庁の今回の調査結果は市民環境研究所調査結果に近いと分析される。
だがエバーランドはこの日、解明資料を出し「今回の調査で青石面が発見された場所は本館と遠く離れている」として、リモデリング工事との関連性を否認した。また床の塵埃や外部土壌の石綿濃度に対する法的基準は国内外にないと明らかにした。これに対してチェ・イェヨン市民環境研究所副所長は「石綿を含有した床の塵埃が風に飛ばされ人体に害を及ぼす恐れがある」と反論した。
■不法再下請けで石綿除去
旧三星本館建物の石綿除去作業は再下請け業者が行っていたことが確認された。エバーランドは昨年11月、ソウル労働庁に出した石綿解体・除去申告書に撤去専門業者であるK社を石綿解体・除去作業の施行社として明らかにした。だがK社はまた石綿除去専門業者のN社と契約を結び本館建物2~27階の石綿除去作業を行った。
N社関係者は「K社側が(N社の名前を)露出させずにうまくやろうと言った」として「K社と三星側の黙認があった」と話した。産業安全保健法により、石綿解体・除去は管轄労働庁に申告した事業者だけがしなければならず、再下請けは不法だ。パク・ヒョングン エバーランド次長は「K社が一方的に外注したこと」として「エバーランドは知らなかった」と話した。
またエバーランドが労働庁の廃棄物搬出禁止命令に違反し、石綿を搬出した事実も明らかになった。ピョン・チャンボム事務官は「先月10日に廃棄物搬出中止命令が下された以後、15日まで石綿が搬出されたことを確認した」と話した。
ソウル労働庁は8~15日実態点検に出て、石綿解体・除去作業基準と労働者健康保護規則遵守可否,下請け禁止規定違反有無などを調査する方針だ。 ナム・ジョンヨン記者fandg@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/348528.html 訳J.S