原文入力:2012/10/10 20:16(1804字)
‘クルーズ船舶 入出港技術検証委’会議録で明らかに
"政府がシミュレーションせずに済むようにデータを作ってくれと言った"
政府が済州海軍基地を軍港用にだけ設計した後、当初約束した15万t級クルーズ船舶の入・出港と関連した設計変更や安全性を検証するシミュレーション(模擬実験)をせずに海軍基地工事ができるよう資料捏造を指示した情況があらわれた。
国会環境労働委員会チャン・ハナ議員(民主統合党)は10日、政府が民・軍複合港として建設するという済州海軍基地のクルーズ船舶入・出港安全性を検証するために去る1~2月に4回稼動した‘総理室クルーズ船舶入出港技術検証委員会’(技術検証委)の会議録全文を入手し公開した。 技術検証委は国会(与野党),政府、済州道が推薦した6人で構成された。
2月14日4次会議である委員は15万t級クルーズ船舶の安全な入・出港に対するシミュレーションと関連して 「政府がそのシミュレーションをせずにすぐに工事ができる、そのようなデータを私たちに作ってほしいと言ったが…」と話し、政府がデータの捏造を指示したことを表わした。
これに先立ち1月26日の1次会議で委員は‘済州海軍基地が当初から海軍基地としてのみ設計され、民港に合わせる設計変更はなかった’という趣旨の発言をした。
1月30日の2次会議では民港に合う設計変更をせずに政府の約束が事実上偽りであったことを示す発言が相次いだ。 K委員は李明博大統領が「なぜ熱心に15万tを叫ぶのか分からない」と話した。 N委員は「船の規模を減らすべきで、その地域に合いもしないのに無理に15万tを2隻も入れて、それに合わせた結果こういう問題が生じた」と話した。 D委員は「政府で海軍基地として建設して設計検討をせずに(15万t級クルーズ船2隻が接岸できる民・軍複合港建設を)公約してしまった。 十分な検討をしていたら、多分15万t(クルーズ船2隻同時接岸議論は)出てこなかっただろう」と言及した。 R委員は「クルーズ埠頭を作るなら、それに合うように一番最初にすべきことが水域施設だ。 …ところがその船(15万tクルーズ船)が入ってくるにも関わらず変わったこと(設計)が平面側は一つもない。 …なぜなら変えないという前提が先に決まっていて…」と発言した。
技術検証委委員長はチョン・ジュンス西江(ソガン)大教授であり、委員はパク・チンス、キム・セウォン、キム・キルス韓国海洋大教授、イ・ビョンゴル済州大教授、ユ・ビョンファ テヨンエンジニアリング専務など5人、幹事はイム・ソクキュ総理室済州島政策官だった。
4回の会議の後、技術検証委は「現港湾設計を大きく変更しない範囲内で、港湾構造物の再配置と曳船配置を反映して船舶シミュレーションが必要だ」と建議する結論を出して解散した。
技術検証委の不十分な議論と強制性のない結論が出てきた後、政府と海軍は現在までシミュレーションや設計変更をしないまま工事を強行している。 現在の工程率は22%(海軍側主張)だ。
技術検証委員に‘海軍基地工事を継続し設計変更はしない’という前提条件を掲げた情況も現れた。 ある委員は「ここに(技術検証委を)構成する時から前提条件は工事が継続進行される前提にある。 どんな方法ででも設計変更が起きない方法で技術的代案を探してほしい」と話した。S委員は「今、政府側で(シミュレーションのために)工事期間が延期になることを強く憂慮している」として「シミュレーションが必要なことを(総理室に)建議することはしても、工事期間に支障を与えないよう少し文面を追加できる方法はないでしょうか」と話した。
チャン議員は 「技術検証委会議録を通じて政府と海軍が軍港を設計しておいて、大統領が発言した15万t級クルーズ船舶問題を絡めあわせることで推進してきたという、これまでの疑惑が事実であったことが確認された」として「海軍基地工事を中断し原点から再検討しなければならない」と話した。
済州/ホ・ホジュン記者 hojoon@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/area/555221.html 訳J.S