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“国際動向見守って…”攻勢的態度から慎重モードに

原文入力:2009-04-05午後10:20:28
[北 長距離ロケット発射]韓国政府対応程度変化
韓半島軍事的緊張感が昂揚すれば韓国経済致命打憂慮
‘ウォチコン’平常水準維持…PSI全面参加発表も留保

ソン・ウォンジェ記者

←イ・ミョンバク大統領(中央)が5日午前、大統領府国家危機状況センターで開かれた国家安全保障会議途中、キム・テヨン合同参謀議長から北韓のロケット発射状況を電話で報告を受けている。大統領府カメラマン団

北韓が5日長距離ロケットを打ち上げ後、政府対応水位に変化が感知されている。対北韓強硬制裁を先頭に立って強調した攻勢的態度は弱くなった反面、韓半島情勢の安定と国際動向をまず考慮する慎重な姿勢が伺える。

この間既定事実のようにしていた大量破壊武器拡散防止構想(PSI)全面参加発表を留保したことが代表的だ。クォン・ジョンナク外交通商部1次官は去る3日、国会外交通商統一委員会で「長距離ロケット発射時にPSIに全面参加するということが政府方針か」という質問に「そうだ」と答えた。一部では北韓のロケット発射直後、直ちに全面参加発表がなされるという観測を出していた。

しかし5日、北韓のロケット発射直後の政府の雰囲気は予想と違った。ユ・ミョンファン外交部長官が発表した政府声明にはPSI関連内容がない。ムン・テヨン外交部スポークスマンは「以後、安保理など国際動向を見守りつつ慎重に時間をかけて行う」として一歩引いた。こうしたう気流変化はイ・ミョンバク大統領の去る3日のロンドン発言と脈が続くものだ。イ大統領は当時外信インタビューでPSI全面参加は「北韓の態度を見守りながら判断する問題」と余地を置いた。

政府の水位調節はPSI全面参加がややもすると北韓の強硬な対応措置を呼び、韓半島の軍事的緊張を管理可能な程度を超えさせる恐れがあるという判断に従ったと分析される。特に世界経済危機状況での軍事的緊張高揚が、韓国経済に致命打になりかねないという憂慮が大きかったものと見える。北韓の祖国平和統一委員会は先月30日「南側のPSI参加は宣戦布告」として「直ちに断固たる対応措置を取るだろう」と警告した経緯がある。

イ・ボンジョ前統一部次官は「北側と正面対立した南側がPSI最前線に立つことになるという点と、国連安保理を通した対北制裁可否が不透明な状況で南側が先に立ち上がる場合、むしろ国際的に疎外される可能性があるという点を考慮したもの」と話した。統一部がこの日「南北関係状況の安定的管理」を強調し、国防部が対北韓軍事情報監視態勢(ウォチコン)を高めず平常水準を維持することにしたのも同じ脈絡で解釈される。

しかし政府がPSIカードを引っ込めた訳ではない。政府部内では相変らず時期が問題であるだけで、やらなければならないという気流が強い。大統領府核心関係者は「(PSI全面参加は)すでに手続きを踏んでいて、そのように行く方向でやっているのでタイミングだけの問題」と話した。ユ・ミョンファン長官も‘ロケット発射はPSIの必要性をより一層浮き彫りにした’として「PSI全面参加を積極的に検討中」と明らかにした。以後、先制的対北韓提案等を通じ南北関係を復元する側に基調を定めたのでもない。イ前次官は「失うものが多い南側が北韓攻勢にまともに正面対抗もできず、状況を管理しなければならないという非対称性のジレンマを反映したもの」と語った。

ソン・ウォンジェ記者wonje@hani.co.kr

原文:https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/348128.html 訳J.S