原文入力:2009-03-31午後11:10:47
‘第2ロッテワールド’の背景と問題点
1年ぶりに‘13年不許可’ひっくり返して15日で検証用役
ソウル市の許可のみ残る…安全装備費用が争点に
ソン・ウォンジェ記者
←第2ロッテワールド建設許容可否を決める民官合同行政協議調停委員会本会議が非公開で開かれた31日午前、ソウル,世宗路,政府中央庁舎でソン・ジヨル委員長(左端)等、参席者らが会議場へ向かっている。左側からソン委員長,クォン・テシン国務総理室長,イ・サンヒ国防長官,キム・ヨンホン空軍参謀次長,キ・ジュン ロッテ物産代表理事. イ・ジョングン記者root2@hani.co.kr
第2ロッテワールドと呼ばれる112階ビルディングの新築が31日ついに許可されたが論議は止まない。金泳三,金大中,盧武鉉政府で継続した不許可決定が、イ・ミョンバク政府になり許容に一転した過程があまりに急ですっきりしないためだ。
■なぜ変わったか?
1995年ロッテが初めて100階建築案を出して以来、政府は第2ロッテワールド新築に13年間にわたり‘不許可’方針を守った。2007年7月、行政協議調停委本会議も‘飛行安全支障’を問題視しビルディングが203mを越えてはならないと決めた。しかし昨年4月と9月に開かれた1・2次投資活性化および働き口拡大のための民官合同会議で、イ・ミョンバク大統領が繰り返し第2ロッテワールド新築のための方案摸索を強く指示した後、わずか1年もたたずに許容に変わった。
政府は‘事情変更’のためだと説明する。ソウル空港東側滑走路の角度を3度変えて安全装備を補強し飛行安全問題を解決し、費用もまたロッテが負担することにしたために状況が変わったという主張だ。しかし、盧武鉉政府の時も滑走路角度変更案を検討したが、飛行安全を担保できないという結論に至ったことがある。これに伴い軍と政界ではイ大統領の‘親財閥’ドライブが政府の公的協議手続きを無力化させたという指摘が出ている。
■残る手続きは?
この日の行政協議調停委本会議を最後に第2ロッテワールドは政府の手を離れソウル市へ渡される。ソウル市は交通・環境影響評価などを経て建築許可を出す予定だ。
ただしロッテは空軍との合意のとおり、ソウル空港滑走路の角度変更とこれにともなう装備・施設補完,ソウル空港のKA-1軽攻撃機大隊の原州移転などにともなう費用を賄わなければならない。ロッテは関連工事を直接遂行し、これを寄付進呈する方式で空軍と合意したと知られた。この作業は第2ロッテワールドが飛行安全性問題が提起される高度203mを越える前までに終えなければならない。この過程で装備設置に伴う初期予算だけでなく以後これらの管理・補修に要する‘アフターサービス’費用までをロッテが負担するのか、などの争点が問題になる可能性もある。
■終わっていない論難
ソウル空港の飛行安全を巡る疑問は明快に解かれていない。検証用役を引き受けた韓国航空運航学会は、シミュレーションの結果、超高層建物新築にともなう‘渦流・乱流’(高層ビル間に発生するたつ巻)や操縦士の心理的不安感増大などは直接的な安全要因でないものと現れたと明らかにした。
しかし、検証用役期間が僅か15日で終わり、中間報告書がわずか8日で出てきた点を取り上げ、‘拙速・継ぎ合わせ式検証’と批判する声も高い。用役報告書が△米国連邦空港庁(FAA)基準の飛行安全確保最大区域である7区域適用範囲をわい曲し△大型輸送機のソウル空港離着陸制限の可能性に対する憂慮を最終原本から除いたなどの指摘が出ている。
基本的にソウル空港は戦闘機などの軍用機が使う空軍基地という点で、有事の際に散開する戦闘機の特性から滑走路角度の3度変更だけでは安全を確保できないという指摘もある。 ソン・ウォンジェ記者wonje@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/347268.html 訳J.S