原文入力:2012/08/07 08:04(2858字)
←【大邱(テグ)=ニューシス】6日大邱環境運動連合によれば去る3日、自主現場調査の結果、大邱達城郡(タルソングン)、洛東江(ナクトンガン)江亭(カンジョン)高霊(コリョン)堰下流の沙門津橋(サムンジンギョ)付近まで緑藻現象が現れたことが確認された。 写真は洛東江中上流地点である大邱達城郡、達城堰に緑藻の塊りが浮いている姿だ。 (写真=大邱環境運動連合提供)
現場 漢江(ハンガン)・洛東江(ナクトンガン)緑藻拡散
八堂湖(パルタンホ)全面が濃緑色に
漢江(ハンガン)、ソウル区間まで広がる
高度浄水施設がない京畿道
"水道水から悪臭" 苦情 殺到
北漢江(プッカンガン)から始まった緑藻が漢江(ハンガン)、ソウル区間まで広がり、2500万首都圏市民の水道水管理が非常事態になった。 毒性物質である藍藻類を処理する高度浄水処理施設を経ずに八堂湖(パルタンホ)源水を利用する京畿道(キョンギド)15市・郡では水道水から悪臭がするという苦情が相次いでいる。
八堂ダムから上流側に12kmほど離れた京畿道(キョンギド)、南揚州市(ナムヤンジュシ)、華道邑(ファドウプ)、琴南(クムナム)里で去る6月末、緑藻現象が現れた北漢江は、6日午後には上水源保護区域である鳥安面(チョアンミョン)、三峯里(サムボンリ)・鎮中里(チンジュンリ)を経て、下流側にますます一層濃厚な緑色に染まっていた。 南漢江(ナムハンガン)と出会う両水頭をすぎて八堂湖(パルタンホ)に至り、川の水に緑色染料を撒いたように青緑色の膜が首都圏市民の飲料水源である湖を完全に覆っていた。
八堂湖(パルタンホ)と上水源保護区域で船舶7隻がスクリューを回し水中に酸素を供給しゴミを回収していたし、河南市(ハナムシ)取水区周辺にはフェンスが垂れていた。 だが、緑藻類拡散・流入を阻止しようとする必死のあがきに過ぎず、緑藻類をなくすには力不足に見えた。
北漢江の緑藻は主に藍藻類の一種である‘アナベナ(Anabaena cylindrica)’が広がってできたものと推定される。 この藍藻類が生成する‘ゲオスミン(geosmin)’という物質がきちんと浄水処理されなければ水道水から激しい悪臭が出る。 藍藻類とは河川や湖の水に発生する植物性藻類(algae)の一種で、過多増殖すれば濃厚な青緑色を帯びるので藍藻類と呼ばれる。 緑藻類・硅藻類など他の藻類とは異なり細胞内に毒素物質を生成する頻度が高く健康に影響を与える恐れがある。
北漢江緑藻は八堂ダム下流の漢江、ソウル区間にまで広がっており、ソウルに水道水を供給する九宜(クイ)・岩寺(アムサ)・風納(プンナプ)取水源の水質が一回藻類注意報発令基準を超えた。 ソウル市が去る1日、蚕室水中堰近隣の5取水源で水質を測定した結果、九宜・岩寺・風納取水源3ヶ所が藻類注意報発令基準を超えていた。 8日に予定された水質測定の時も5ヶ取水源の中の1ヶ所でも基準値を越せば藻類注意報が発令されるものと見られる。 藻類注意報が発令されれば水道水を3分以上沸騰させなければならず、漢江で水上活動をすることができなくなる。
漢江、ソウル区間でゲオスミンが監視基準値を超過した所もあった。 ソウル市関係者は 「5ヶ取水源のゲオスミン濃度が監視項目基準値である20ppt(水1リットルに10億分の1g)を越して78pptが検出された」として「ソウル市6ヶ浄水場で粉末活性炭を注入するなど浄水処理を強化している」と話した。 敏感な人はゲオスミン濃度が10pptを越えただけでも悪臭を感じると知られた。
京畿道(キョンギド)ではゲオスミンが監視基準値を数十倍も超過し、土・かび臭に似た奇怪な臭気が水から発生し、水道水悪臭苦情が相次いでいる。 南揚州(ナムヤンジュ)・楊坪(ヤンピョン)などでは‘数日前から水道水から土のにおいがする’という苦情が続いている。
現在、八堂から一日に京畿道に供給する飲料水量は365万tだ。 この内294万tを水資源公社が供給し、残りの71万tは自治団体が八堂湖などから直接取水して住民たちに供給している。 しかし水公が供給する294万tの内、浄水処理を経る水は一日197万tで、97万tは藻類が混じったまま源水をそのまま供給している。 97万tに市・郡が直接取水する71万tを合わせた計168万t(約46%)がきちんと浄水処理されないまま家庭に供給されている。 水公が源水を供給する京畿道、市・郡は15ヶ所(水原(スウォン)、城南(ソンナム)、富川(プチョン)龍仁(ヨンイン)、安山(アンサン)、安養(アンヤン)、光明(クァンミョン)、軍浦(クンポ)、光州(クァンジュ)、河南(ハナム)、儀旺(ウィワン)、楊坪(ヤンピョン)、果川(クァチョン)、南揚州(ナムヤンジュ)九里(クリ))で,飲料水人口は731万人余りに達する。 京畿道は八堂湖源水の浄水のために7ヶの市・郡の地方浄水場22ヶ所に高度処理施設を備えるよう政府に10余回要求したが受容されなかったと明らかにした。
洛東江流域もさらに深刻な状況に至っている。 この日午後、洛東江水質点検に出動した大邱市職員は達城郡(タルソングン)、洛東江(ナクトンガン)達城堰から上流側に6~7kmにわたり川を緑に染めた緑藻現象を確認した。 現場を見て回ったある職員は「緑藻とともに有毒性藍藻類も多く含まれていると見られる」と話した。 河口堤防など洛東江下流で主に発生していた藍藻類が大邱など中・上流地域にまで発生した異常現象について、大邱地方環境庁側は「猛暑で水温が上がり発生したものと見ている」と説明した。
達城堰上流にまで藍藻類が含まれた緑藻現象が発生し、大邱・慶北地域の水道水管理にも‘警告灯’がついた。 達城堰上流側にある江亭高霊堰の上流2~3kmには大邱市民100万人余りの飲料水を取水するメゴク取水場と文山(ムンサン)取水場、高霊などに水を送る広域浄水場など3ヶ所がある。 だが、江亭・高霊堰上流側の漆谷(チルゴク)堰には亀尾(クミ)・金泉(キムチョン)・漆谷(チルゴク)住民たちに生活用水を送る亀尾浄水場があるが、そこには高度浄水処理施設がない。
ペ・キチョル大邱市 上水道事業本部長は「江亭・高霊堰にはまだ緑藻が発生しておらず、メゴク・文山取水場には藍藻類の毒性を取り除く高度浄水処理施設を備えたので深刻な状況ではない」と明らかにした。
南揚州(ナムヤンジュ)、水原(スウォン)、大邱(テグ)/パク・ギョンマン、ホン・ヨンドク、ク・テソン記者 mania@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/environment/545937.html 訳J.S