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MBの人々‘19回目の審判台’…道徳性が完ぺきに崩れた政権

原文入力:2012/07/03 21:31(2277字)

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いとこの妻の姉 キム・オクヒ氏‘信号弾’
現代グループ・ソウル市 人脈から
業務引継ぎ委員会・大統領府補佐陣まで
わいろ授受など続々拘束

チェ・シジュン、パク・ヨンジュン、シン・ジェミン…
任期末になれば権力核心へ
"捜査機関掌握 自慢の結果"
‘仕事さえよくやれば…’認識にも問題

 李明博大統領は昨年9月30日、大統領府で開かれた拡大秘書官会議で「今回の政権は金銭を受け取らない選挙を通じて誕生した点を考えなければならない。 道徳的に完ぺきな政権であるだけに、小さな黒点も残してはならない」と話した。 任期末に入り込んだ李大統領が突然、2002年‘大統領選資金’事例と比べて、盧武鉉政権との差別性を強調したのだ。 だが、李大統領の実兄イ・サンドク(77)前セヌリ党議員が2007年大統領選挙当時に数億ウォンの金品を受け取っていた疑いで検察の調査を受けた事実は李大統領の認識が現実とどれほど乖離していたかを如実に見せる。

 側近・親戚の不正は政権序盤から溢れでた。 最初のテープは李大統領のいとこの妻の姉キム・オクヒ(78)氏が切った。 キム氏は政権スタート直後の2008年2~3月、 「ハンナラ党比例代表公認を受けられるようにする」として30億ウォンを受け取り2008年8月に拘束された。 政権スタート6ヶ月ぶりに火がついた親姻戚の不正だった。 3ヶ月後の2008年11月にはカン・ギョンホ(66)コレイル社長が 「江原(カンウォン)ランド レジャー産業本部長席に留任できるようにしてほしい」という請託と共に5000万ウォンを受け取った疑惑で拘束された。 カン前社長は現代グループ出身で、李大統領のソウル市長在職時期にソウル地下鉄社長を務めた側近だ。 カン前社長は2010年12月には李大統領の借名所有会社ではないかという疑いを受けている自動車部品業者ダースの代表に就任した。

 2009年に入ってからは‘4大河川伝導師’であったチュ・プギル(56)大統領府広報企画秘書官がパク・ヨンチャ泰光(テグァン)実業会長から税務調査宥和請託と共に2億ウォンを受け取った事実が明らかになった。 50年来の大統領の友人で、高麗(コリョ)大校友会長を再任しながら権力を誇ったチョン・シニル(69)セジュンナモ会長は各種請託と共に企業体代表から47億ウォンを受け取った疑いで2010年12月拘束された。

 昨年初からは大型事件が起きるたびに政権核心に布陣していた李大統領側近の金品授受が大量に明らかになった。 工事現場の食堂運営利権を巡るいわゆる‘飯場不正’事件では大統領府民政首席室内部監察に従事していたペ・ゴンギ(54)監察チーム長が2000万ウォンの支援金を受け取った事実があらわれて衝撃を与えた。 釜山貯蓄銀行ロビー疑惑事件では2007年の大統領選挙局面でBBK対策チーム長として功績を立てたウン・ジンス(51)前監査院監査委員が1億7000万ウォンを受け取った疑惑で、政権スタート後ずっと李大統領を大統領府で補佐したキム・トゥウ(55)広報首席秘書官も1億ウォンを受け取った疑惑で拘束された。 李大統領のいとこの義理兄弟であるキム・ジェホン(73)前KT&G福祉財団理事長も第一貯蓄銀行から4億ウォン余りを受け取った。

 任期末が迫りながら拘置所へ向かう李大統領側近の‘級’も高まった。 シン・ジェミン(54)前文化体育観光部次官は1億ウォン余りのわいろを受けた疑いで昨年11月に拘束された。 ‘王次官’と呼ばれ‘次官政治’の代表走者であったパク・ヨンジュン(52)前知識経済部次官は、許認可関連請託と共にパイシティなど建設業者から2億ウォン余りを受け取った疑惑が明らかになった。 李大統領のメントだったチェ・シジュン(75)前放送通信委員長がパイシティから受け取った金は計8億ウォンだ。 パク前次官とチェ前委員長が金を受け取った時点が2007年の大統領選挙当時という点に照らしてみれば「今回の政権は金銭を受け取らない選挙を通じて誕生した」という李大統領の発言は見る影もない。

 どの政権であれ大統領側近の不正は繰り返されてきたが、李明博政権の不正は早い時期から大量に溢れでたという特徴がある。 すでに起訴された主な側近・親戚だけで18人に及ぶ。 イ・サンドク前議員は19番目で、長い側近・親戚不正行列の頂点に至ったわけだ。

 検察のある幹部は「絶対権力は絶対腐敗するものだ」としながら「政権が検察や警察など捜査機関を掌握したので引っかかっても請託を入れれば問題にならないという驕りの結果ではないかと思う」と話した。 ‘道徳的に完ぺきでない’李大統領のスタイルが側近不正を育てたという分析もある。 ソウル、内谷洞(ネゴクトン)私邸事件や民間人不法査察事件の‘胴元’として李大統領が疑いを受けている状況だ。 また別の検察幹部は「<三国志>によれば、部下が皆自身に似た主君を迎えなかったか」として「仕事だけよくやれば道徳的欠陥は問題ないと言った李大統領の責任が大きい」と話した。 キム・テギュ記者 dokbul@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/540837.html 訳J.S