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ソウル市‘強制撤去’全面実態調査

原文入力:2012/07/01 19:45(1601字)

←パク・ウォンスン ソウル市長が1日午後、独立ドキュメンタリー映画<2つのドア>を観るためにソウル、鍾路区(チョンノグ)、新門路(シンムンロ)の独立映画専用映画館インディスペースを訪問し、市民たちと共に写真を撮っている。 キム・ギョンホ記者 jijae@hani.co.kr



パク・ウォンスン、市内全域 現況把握を指示
市が直接 撤去地域の仲裁に乗り出す意向
"限界はあるが行政慣行を変えるべき"
パク市長、映画‘2つのドア’観覧も

 ソウル市がソウル全域のニュータウン・再開発事業区域に住む住宅・商店借家人の移住協議および強制撤去日程などに関して全面実態調査に乗り出した。 パク・ウォンスン ソウル市長は冠岳区(クァナクク)、奉天(ポンチョン)8洞、奉天(ポンチョン)12-1再開発事業区域の‘強制撤去通知’報道(<ハンギョレ> 6月28日付1・3面)後‘強制撤去不許可’方針を明らかにし、ソウル全域の実態調査を指示した。 パク市長は1日午後‘龍山惨事’を扱った映画<2つのドア>をソウル、光化門(クァンファムン)のインディスペースで観覧した。

 ソウル市高位関係者は「奉天12-1区域のように強制撤去が差し迫ったところがあるかなど、ソウル全地域の強制撤去関連現況を把握するようパク市長が指示した」として「これを基に組合と借家人を仲裁し強制撤去を予め防いでみようということ」と1日明らかにした。 この関係者は 「事業区域別開発日程により、葛藤が尖鋭でない段階ではソウル市葛藤調整担当官が組合と借家人間の妥協を模索し、‘奉天12-1区域’や‘龍山3区域’のように撤去が差し迫ったところは住宅政策室長など高位公務員を直接交渉仲裁者として前面に出す計画」と話した。

 組合側が‘去る29日に撤去工事を行う’と予告した奉天12-1区域の借家人23世帯と、‘30日以後に撤去する’という通知を受けた龍山3区域の商店借家人9世帯に対する強制撤去はひとまず保留された。 奉天12-1区域組合側は‘28日に予定された子供の家の引越しが遅れたことにより撤去を延期した’と明らかにした。 明け渡し移転の訴訟判決を控えている奉天12-1区域と関連してリュ・ギョンギ ソウル市スポークスマンは「明け渡し移転の訴訟に借家人が敗訴しても、ソウル市が借家人と組合間の協議を仲裁しながら強制撤去は避けるよう努める」と話した。 龍山3区域でも1日までは強制撤去の動きが観測されなかった。 先週中盤までソウル市関係者たちは‘家主と借家人間の問題’という態度で、借家人問題には事実上手をこまぬいていた。

 パク市長は<ハンギョレ>報道以後、ツイッターとフェイスブックを通じて 「強制撤去はありえない」として‘借家人の居住権’を繰り返し強調した。 去る29日にはフェイスブックに「もし(奉天12-1区域)強制撤去が開始される予定ならば、私が他の日程を全て取り消して現場に行って当事者の意見を聴取してみるというはったりまで含めて、強制撤去中断の意志を明確にした」と明らかにした。 彼は「数十年暮らした住民たちの立場で自分たちの暮らしの根が抜かれようとしているのに、行政の便宜という名目で強制撤去という武器に頼った過去の行政慣行は変わらなければならない」と話した。

 ソウル市の最近の態度は前任のオ・セフン市長在任時‘区庁に来て横車を押す人は民主市民の待遇を受けることができないので、どうか自制して下さい’という垂れ幕を区庁舎に掲げようとしたこととは対照的だ。

イム・インテク記者 imit@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/540444.html 訳J.S