原文入力:2009-03-22午後08:34:22
韓国西部発電 “本格推進” 明らかに
政府 ‘緑色成長’ 基調 乗って拍車
“油流出よりきびしい災難” 反発
ソン・インゴル記者
←瑞山・泰安地域漁民たちと環境・社会団体会員たちが去る14日、韓国西部発電の火力発電所近海で潮力発電所建設に反対する海上デモを行っている。 泰安参加連帯提供
油流出事故で困難を経験した忠南,瑞山・泰安地域がまた沸き立っている。この地域の加露林湾に潮力発電所をたてる事業が本格推進され‘漁場破壊’憂慮に住民たちの間に訴訟が予想されるなど疲弊していることだ。加露林湾は潮の干満差が大きく上げ潮と引き潮の差が最大8.14mに達し、昔から天然の黄金漁場と言われたところだ。
韓国西部発電(株)は22日「1兆22億ウォンを投じて加露林湾入口の忠南,泰安郡,梨原面,ネ里(マンデ)と瑞山市,大山邑,オジ里(ボルマル)間2.5kmに潮力発電所を作る事業を本格推進する」と明らかにした。西部発電はここに高さ30m余りの堤防を築き、24ヶの水門と発電用水車を設置すれば時間当り520MWの電力を生産することができると付け加えた。西部発電は去る9日、この地域の一部住民の集いである瑞山・泰安補償対策委員会と‘補償業務推進了解覚書’を結んだ。また2015年稼動を目標に4月に事前環境性検討説明会を開くのに続き、直ちに国土海洋部の共有水面埋めたて計画承認を受けるという計画だ。加露林湾潮力発電事業は2005年にも話が出たが当時の海洋水産部は‘開発より保全’側に方向を定めた。現政権になった後、この事業はイ・ミョンバク大統領の公約事項である上に、現政権の‘緑色成長産業’と脈を同じくして推進に速度を出しているものだ。西部発電関係者は「潮力発電所が環境に一部分悪影響はあるだろうが、地域交通が便利になり、観光も活性化するだろう」と話した。
だが相当数の地域住民たちと環境団体らはこうした動きに対して‘油事故よりきびしい環境破壊を持ちこむこと’として荒々しく反発している。加露林湾反対12ヶ漁村住民たちの集いである‘加露林湾潮力発電所建設反対闘争委員会’はこの日「潮力発電所建設は緑色エネルギー生産を口実に自然を破壊し漁民を殺す行為」と明らかにした。瑞山・泰安環境運動連合,泰安参加連帯などこの地域の市民・環境団体らも「加露林湾入口を塞げば水質が悪化し、魚介類産卵場と養殖場が荒廃されるだろう」と反発した。彼らは続けて「予想される電気生産量も西部発電主張と異なり、その14%に過ぎない時間当り72MWと推算されるだけ」と主張した。
彼らは特に西部発電と補償協議を行った補償対策委住民代表らを相手に資格停止無効訴訟を行う方針だ。パク・ジョンソプ加露林湾潮力発電所反対闘争委員長は「加露林湾地域18ヶ漁村契(漁協)の中で12ヶ所が発電に反対しているのに西部発電が一部賛成住民たちを補償協議パートナーとして住民たちの間の葛藤まで煽っている」と話した。彼はまた「泰安油流出事故当時、冬の波を行き来して守った黄金漁場を政府と公企業が破壊しようとしている」として「加露林湾潮力発電所建設は白紙化されなければならない」と付け加えた。
←潮力発電所予定地
加露林湾(カロリムマン)
西海岸で唯一原形を維持しているトックリ形の湾だ。全体海岸線長は162kmであり、沿岸面積は1万5985ha、干潟だけで8000haに達する。この湾は政府調査で2005年生態系がよく保存されている干潟,2007年環境価値評価でも1位に上がった。15ヶの漁港を中心に1987世帯4946人の漁民たちがタコ,アサリ,カキなど水産物養殖業に従事し年平均3000万ウォン台の所得を上げている。年間漁業生産量は4000t,養殖場は160ヶ所余り2000haだ。
瑞山/ソン・インゴル記者igsong@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/environment/345539.html 訳J.S