原文入力:2012/05/15 22:16(2448字)
ハンギョレとのインタビューで表明
「イ・ソッキ、キム・ジェヨン説得する」
統合進歩党を生かすために“執刀医”として登場したカン・キガプ党革新非常対策委員長が15日「(民主労総など)労働界が‘“客体”ではなく“主体”として党の革新と改革に参加してほしい」と要請した。
カン委員長はこの日午前国会議員会館で行なわれた<ハンギョレ>とのインタビューで「非常対策委構成後、最初の日程として民主労総を訪問し、こういうことをお願いするつもりだ」としてこのように話した。 カン委員長は「民主労総が(党を)支持し続けるか、支持を撤回するかを悩むより、統合進歩党に大挙して入ってきて党の主体として革新し改革するのが望ましい」と話した。 彼はさらに「私たちは労働者に許しを求める立場であって、あつかましい提案ではあるが、今や(外部から)改革と革新を注文するより(労働界が)直接強力に(内部で改革に)取り組まなければならない状況だ」と付け加えた。 カン委員長の提案は、17日に予定された民主労総中央執行委員会が統合進歩党に対する態度を議決することを念頭に置いたものと見られる。
カン委員長は党権派に向かっても「競選部門比例代表の総退陣など中央委決定を受け入れるようにイ・ジョンヒ前代表をはじめとしてイ・ソッキ、キム・ジェヨン当選者に会うつもりだ」として「法的に強制はできないが、彼らもまだ若く将来ある人たちなので、よく理解させて説得していく」と語った。 彼は「議席一つがどれほど大きいものかは分かるが、(中央委で競選部門比例代表の総退陣が決定された以上)比例代表の議席を1つ返却する決断をせざるをえない」と話した。
「“党権派”との対話チャンネルが稼動しているか」という質問には「個人的な接触はないが中立地帯で疎通の役割をする人々がたくさんいる。また、それを念頭に電子投票に参加しなかった人たちもいる。 大きな問題はないと思う」と説明した。 党権派のキム・ソンドン議員が院内代表に選出されれば、党は非党権派が、院内は党権派が主導するという“一つ屋根の下の二家族”になるのではないかという憂慮に対しては「権力を分け合うのではなく役割分担の次元だ」と強調した。
彼は比例代表予備選挙の不正実態把握のための「第2次真相調査特別委員会」の活動も急ぐと話した。 カン委員長は「大きな罪を犯しておいて小さなことで抗弁するわけにはいかないので決断をしたわけだが、党権派の言う部分(不良調査の問題)も相当に一理あると思われ、抗弁の余地がある」として「個人的な名誉回復だけでなく党全体の問題だから、最大限事実を明らかにし歪曲された部分を正すことを至急進める」と語った。
カン委員長は中央委員会での暴力事態に対する検察捜査については否定的な態度を示した。 彼は「口が百あっても何も言えない立場であり、責任者をはっきりさせて党紀委回付など国民が納得できる当然の措置を取る」としつつも「党内問題として触発されたことであるだけに、検察が政党内部のことを安易に捜査することは望ましくない」と明らかにした。
カン・キガプ統合進歩党革新非常対策委員長はインタビューで、今回の党の深刻な危機状況を“癌宣告”に比喩したりもした。 彼は自身も2008年7月から2年間民主労働党代表を務めたが、その時は党内問題を深刻に感じられなかったと言った。 そして「癌が恐ろしいのは、病気になっても痛みを感じることができないので、除去しなければならないということを痛切に感じられないことではないか」として「今回癌宣告を受けたので、えぐり取るべきところはえぐり取り、これ以上癌細胞が発生しないよう体質改善もして、禍転じて福となすの大転換を作り出す」と強調した。
中央委暴力事態後に進められた電子投票に抗議して党員が焼身を図った事件について尋ねると、彼は暗い表情でしばらく考えてから口を開いた。 「病院に行って患者にも直接会ったが、2週間以内に何度か危険な状態を経ることになるそうだ。 聴覚は生きていると言うので『精神的に意志を強く持つように』とお願いしてきた。 子供が二人もいるというが、家族に本当に申し訳なく、国民の前に頭を上げることができない。」
党権派の“意図的暴力”というマスコミの批判に対しても、慎重な態度を維持した。 カン委員長は「真相調査報告書を事実通りに報道すればいいのだが、マスコミが非常に膨らませて書いたではないか」として「それに対する評価や意見衝突が克明に対立する状況だったので、(意図的暴力だと)予断すべきではない」と言い切った。 彼はさらに「彼らも一緒に歩む党の一員なのだからかばって保護してあげたい心情だが、そうはできない状況だ」と付け加えた。「過去の党権派が6月の党代表選挙に出ようとする動きをどのように見るか」という質問に対しては、「それについて私が何か言うのは適切でないし、今は党権問題を考える時でもない」と答えた。「家に火事が起きたのだから早く消すべきであって、まだ家具は何を買いタンスをどこに置くかといったことを考える状況ではない」ということだ。
最後にカン委員長は党が今直面している危機の根本を説明して、平素自らよく使う「損人利己、終是自害」という警句を引用した。 「己の利益のために他の人に損害を及ぼすことは、終局的には自らを害することだ」という意味で、彼は「進歩勢力であるほど癌的な組織利己主義を克服すべきであり、それが今回の事態を解決する核心だ」と強調した。
ソク・ジンファン、チョ・ヘジョン記者 soulfat@hani.co.kr
原文: 訳A.K