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創刊24周年企画:貧しい民主主義 貧困層はなぜ保守政党を支持するのか

原文入力:2012/05/14 22:07(1389字)

800人調査… "私は保守" 26.8% 最高
セヌリ党支持度も 中層・上層を上回る








 韓国貧困層の保守指向が中産層・上流層より高いことが明らかになった。 貧しいほど進歩・改革政党をあまり好まず、保守政党をより支持しているという事実も確認された。

 <ハンギョレ>がハンギョレ社会政策研究所とともに‘韓国社会世論研究所’に依頼して成人男女800人を相手に世論調査した結果、自ら経済的‘下層’に属すると考える人々の中で26.8%が自身の政治指向を‘保守’と答えた。 自身が保守指向だと明らかにした回答者は‘上層’で21.6%、‘中層’で19.1%と現れた。 保守指向の比重が中間層・上流層より貧困層でさらに高いのだ。

 セヌリ党支持度もやはり下層がもっとも高かった。去る4・11総選挙でどの政党に投票したかを尋ねる質問に、上層の44.6%、中層の45.1%、下層の46.2%がセヌリ党を選択したと答えた。 民主統合党を支持したという応答は上層(45.3%)が最も多く、下層(40.7%),中層(38.5%)が後に続いた。 統合進歩党支持は中層(12.8%)で最も高く、次いで上層(8.8%),下層(8.4%)の順であった。 民主党または、進歩党支持者の土台は貧困層ではなく中産層以上であるわけだ。

 改革または進歩政治に対する貧困層の選好度が低いのは、大統領候補支持度でも確認された。 野党圏統合大統領候補として有力視されるアン・チョルス教授を選択した回答者の比率は上層(21.1%),中層(21.0%),下層(16.9%)の順と現れた。 反面、下層の25.8%が朴槿恵セヌリ党非常対策委員長を支持すると明らかにした。 上層の中で朴槿恵支持者は24.5%、中層は28.2%と現れた。

 チョン・ヨンテ仁荷(インハ)大教授(政治学)は、低所得層の保守化現象について「自身の境遇に自負心を感じられない疎外階層は、国家・民族からアイデンティティを探す傾向があるが、強力な国家を標ぼうする保守政党がアイデンティティを探す手段として作用する」と分析した。 チョン教授はまた「疎外階層は自分たちに関心を持って煉炭一つでも与える側を好むことになっているが、地域社会に影響力を発揮する保守政治家の存在がこれらの人々に魅力をあたえる側面がある」と話した。

 今回の世論調査は去る6日、全国成人男女800人に任意電話かけ(RDD)方式で行われ、信頼水準95%、誤差範囲±3.5%だ。 所得水準・財産状態に基づいて回答者が自身の経済的地位を選択するようにした後、政治意識を調査した。 回答者の中で下層は22.3%、中層は43.4%、上層は33.5%を占めた。ハン・グィヨン ハンギョレ社会政策研究所研究委員は「一般世論調査の結果を土台に貧困層の政治意識を再分析したことはあるが、それ自体を主題にして世論調査を行ったことは国内では今回が初めて」と語った。 イ・ジョングク、チョン・ファンボン記者 jglee@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/532773.html 訳J.S