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イ・ジョンヒ代表「調査結果受け入れられない」

https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/531287.html

原文入力:2012/05/04 15:54(3678字)

指導部総退陣を拒否

 イ・ジョンヒ統合進歩党共同代表が4.11総選挙比例代表不正選挙問題に対する真相調査委員会の結論を認めることはできないとして、指導部の即時総退陣を拒否した。
イ・ジョンヒ共同代表はこの日午後国会図書館で全国運営委員会を開き、総選挙比例代表予備選不正問題に対して「重い政治的・道義的責任を負う」として「来る6月3日実施される党役員選挙には出馬しない。私を中心に組まれる次期党権構図はもうない」と明らかにした。
しかしイ共同代表は「真相調査委員会が不正行為者に釈明の機会も与えず不正行為者と見なしたことは容認できない部分」として「偏向的かつ欠陥のある真相調査には問題があり、真相調査委の結論は受け入れられない」と語った。

 イ代表は真相調査委員会の報告書に対して「不信に基づく疑惑を言い立てるだけで合理的推論も初歩的な事実確認もなされていない調査結果を受け入れることはできない」として「全ての投票において正当性と信頼性を完全に失ったという膨らませた結論は、すべての面で受け入れ難い」と明らかにした。 真相調査委の結論を正面から否認するイ代表の発言で、統合進歩党の不正選挙問題は破局に突き進む局面だ。

だが、ユ・シミン、シム・サンジョン共同代表はイ共同代表の認識に対して反対の立場を明らかにした。

 ユ・シミン共同代表は「不正かそれとも不備か、を別にして我々の党の比例代表競選が民主主義の一般原則と常識に外れたものだったと考える」として「我々自らを刷新し国民と目の高さを合わせて対話できる基礎を作ることができないならば、党の将来はどうなるか分からない」と反論した。 また「党中央選管委はまだ現場投票所の結果を投票所別に公開していない」として「投票結果が最小限の透明性さえ(保障されず) 詳細な結果さえ知らされないならば、何を担保に投票の信頼性を主張できるか」と指摘した。

 シム・サンジョン共同代表は「閉鎖的な組織論理や内部状況論理で私たちの恥部を隠す古い慣性と遺産を果敢に清算しなければならない」として「調査委は代表団の合意で構成された後、別の決定、真相調査に影響を与える決定を追加したことはない」と話した。

以下はイ共同代表の冒頭発言の全文である。

尊敬する国民の皆さん、愛する党員の皆さん.

 惨憺たる思いです。 本当に申し訳ありません。 汗を流して働く人々の希望に責任を負うことを願った私ども統合進歩党が、選挙管理において欠陥がいろいろあったということを鋭く指摘され、無限に謝罪するのは当然のことです。 しかしその次元を越えて、数多くの党の幹部と党員たちが不正の沼に完全に陥ったと非難されている今日の現実は、堪え難い苦痛です。

私は今回の事態に関して、私に与えられた要請は二つあると考えます。

 一つは、責任に対する問題です。 この党の法的代表として、進歩統合の実質的主役として、統合進歩党が処した今日の現実に包括的責任を負うべき位置にあるということ、したがって最も重い政治的道義的責任を負わねばならないのは私であるということを、再度明確に申し上げます。

 もう一つの要請は、真実に対する公正な糾明です。 いったいどんなことがあったのか、誰がどれくらいどれだけの責任を負わなければならないのかを明らかにしようと幾度も申し上げたのは、今回のこのような事態の中であっても、 何の罪もない党員たちには、最小限の権利と名誉を守って差し上げたいからです。

 真相調査報告書に現場投票の不正事例として明示された当該党員たちは、真相調査委から電話の一本も受けていないと言います。 何の問題もないということを完璧に説明でき、証言する人も充分にいるのに、全く疎明の機会も与えられないまま不正の当事者に追い込まれました。

 果たして誰が、進歩政治に十数年献身してきた大切な党員たちを、野党連帯のための予備選を大変な中で実施しながらも現場投票所を運営するために努力した大切な党員たちを、机に座って不正行為者に追い込むことができましょうか。 真相調査委員会は真実を明らかにする義務があるだけであって、党員を謀略的に陥れ侮辱する権限はありません。 党の誰であっても、そのような行為をしてはなりません。 いくら真相調査委員会だといっても同じことです。 党員を主人と思う党ならば、恥ずかしい状況をいくら早く抜け出したくても、党が処した状況がいくら困難であろうとも、1人の党員の名誉を履き古した靴のように取り扱ってはなりません。

 私は党員たちの最後に残った誇りを守り抜こうと思います。 このように偏向的で欠陥のある真相調査は、当初私が総選挙後に不十分な私自身を深く省察し新しい出発を準備しようと思って釜山のある療養院で労働者たちと一緒に働くためにソウルを離れていた間になされたものです。 他の三人の代表に党務をお願いし、党の団結が壊れないように真相調査を慎重に早期にまとめて下さるよう要請していたわずか2週間のことでした。

 真相調査委が報告書を提出しましたが、不信に基づいた疑惑を主張するばかりで合理的推論も初歩的な事実確認もなされていない調査方式は受け入れられません。 全ての投票において正当性と信頼性を完全に失ったという膨らませた結論はどの面から見ても受け入れられません。

 真相調査委員会が特定候補に投票した党員たちのIPアドレスを抽出して幽霊党員代理投票の疑いがあるかのように決め付けました。 私は党員たちの個人情報を守ることができませんでした。 秘密投票の原則が政派的利害関係により侵害されることを放置しました。 真相調査委員会がオンライン投票の正当性と信頼性が失われたと発表した以上、党員たちの投票内容はもう全て検察の手中に入るでしょう。 2010年民主労働党時代に、オ・ビョンユン事務総長が証拠隠滅罪で起訴されることを甘受しながらも党員たちの個人情報を保護したことを私ははっきり覚えています。あってはならないことが党の内部から起きました。

 4月29日、しばし現場を離れて急いで上京し、事態の一部を知ってから今日まで、討論して協力しながら問題を解決するために多くの努力をしましたが、そのたびに、事実関係を明らかにすることが重要なことではなく、今は "政治的犠牲" が必要な時だという返事だけが返ってきました。 「党権派とともに党役員から撤収せよ」という圧迫ばかりを受けました。

 国民と党員の皆さんが透明に見てこられた私の生き様と政治活動のすべてを賭けて申し上げます。 民主労働党が分党し多くの人が去っていった時期、遠からず消滅してしまうだろうと指差されていた時期に民主労働党に自分の足で入ってきました。 民主労働党が非常に困難な状況にあったので、何かできることがあればしなければならないと思って入ってきました。 党権を握るために進歩政治に飛び込んだのではありません。 どちらか一方の派の首長として党の代表を引き受けたのではありません。 李明博政府の下で苦痛を受けている国民の側に立って共に汗を流しました。 その国民の念願、進歩統合と野党勢力連帯を成功させてここまで来ました。ひたすら党員たちのおかげで、ここまでやってきました。

 責任を負わなければならない現実を避けようとは思いません。 来る6月3日に実施される党役員選挙に私は出馬しません。 私を中心に組まれる次期党権構図はもうありません。 私のすべてを捨てて訴えます。

 即時総退陣は正しくない選択です。 非常対策委は党を長期間漂流させる無責任な発想です。 2008年の分党も非常対策委という状況からもたらされたものであり、現在の過渡期指導部の任期ももう1ヶ月も残っていません。 来る12日、今後の政治日程が確定される党中央委員会が終わると同時に、私に与えられた重い荷物を下ろそうと思います。

 これが私が責任を負う方式です。 党を守り党員の名誉を守りきることができるならば、体が粉になっても悔いはありません。 すでにこの道を歩いて随分遠くまで来てしまいました。再び過去のように平凡に生きることはもはや困難です。 しかし最も低いところに下りて行って、汗を流す労働者の友として生きれればそれで幸せです。

 信頼し尊敬する党員の皆さん、統合進歩党が揺らいでいます。 極端な状況に追い込まれた分党の谷間も越え、歴史的な進歩統合と野党勢力連帯を成功させた主役が、とりもなおさず党員の皆さんなのです。 訴えます。皆さんが立ち上がって下さい。 党の原則と精神を守って下さい。

政治部

原文: 訳A.K