本文に移動

臭いを嗅ぐ‘検疫ショー’… "狂牛病発見すれば特許モノ"

原文入力:2012/04/30 18:30(1488字)

←ソ・キュヨン農林水産食品部長官が27日、京畿道龍仁(ヨンイン)の米国産牛肉検疫施行場を訪問、検疫過程を見回っている。 写真 農林水産食品部提供

政府当局者ら 米牛肉検疫現場で臭覚検査
ネチズンら "飲食店に行けば皆が肉の臭いを嗅いでいるじゃないの?" 嘲弄

 米国で狂牛病事例が発見されたにも関わらず政府が検疫中断措置の代わりに検疫強化だけを挙げて論難を呼び起こしているなかで、政府当局者が検疫現場を訪問し臭覚‘検疫パフォーマンス’がネチズンの嘲笑を買っている。

 ソ・キュヨン農林水産食品部長官とキム・ムンス京畿道(キョンギド)知事は去る27日、京畿道(キョンギド)龍仁市(ヨンインシ)、器興区(キフング)の冷蔵倉庫を訪問し、輸入牛肉検疫システムを点検した。 この席でソ長官とキム道知事は牛肉の状態を直接確認し、臭いを嗅いでみることもした。

 しかしこのような方式の確認は‘ショー’に過ぎないということが専門家たちの指摘だ。 米国狂牛病牛肉問題に批判的に接近してきた代表的学者であるウ・ヒジョン ソウル大獣医科大教授は30日<ハンギョレ>との通話で「ジェスチャーに過ぎない。 (臭いを嗅ぐのは)象徴的な意味であって、狂牛病を検出したり知ることが出来る方法では全くない」と話した。 ウ教授は「狂牛病は極少量でも病気が伝染するので、見たり臭いを嗅ぐような検査は学問的には無意味だ」と付け加えた。

 牛肉を持って臭いを嗅ぐソ長官とキム道知事の写真がインターネットなどに広がりながら、ネチズンは政府の‘頭隠して尻隠さず式’検疫政策を強く批判した。 歴史学者チョン・ユヨン(@histopian)氏は「農林部は‘臭いで狂牛病牛肉を捜し出す技術’を一日も早く特許申請しなければならないでしょう」として「これは特許さえ取れれば、経済効果は数百兆になることを保証します」と皮肉った。

 ツイッター利用者@tori***は「臭いを嗅げば狂牛病が検疫されるのか…人間よ」と表現し@siva0***は「飲食店行けば肉を注文して皆が臭いを嗅いでいるんじゃないの? 狂牛病牛肉なのかを検査してから食べなくちゃ」と批判した。 ある獣医師は去る29日「検疫強化で担当公務員たちが一日に何と8千箱に近い牛肉輸入箱(平均22㎏)を開封していちいち臭いを嗅いでいる」として「なぜこんな無意味な目くらましをするのか自分が恥ずかしくなる」と話した。

 政府の検疫に対する信頼が揺らいでいるなかで、この日大統領府が「輸入過程で100%検疫を実施する方案を農林部と検討する」と明らかにするや批判の火に油を注いだ形になった。 ツイッター利用者@hidij***は100%検疫方針に対して「一つ一つ、いちいち臭いを嗅いで…。狂った牛が笑うよ」と風刺した。

 ウ・ヒジョン教授は「狂牛病が発生すれば輸入国側でひとまず輸入中断をした後に、調査団を派遣して正確な情報を送ってくれば科学的基準に基づき(開放水準を)次第に緩和するのが国際的慣例」として「輸入中断が必要ないほどに安全だと言いながら調査団を送るというのはすでに政府の対応が無原則で矛盾しているということを意味する」と指摘した。

クォン・オソン記者 sage5th@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/530542.html 訳J.S