原文入力:2009-03-20午前01:25:14
解放されれば 両側関係改善 ‘好材料’ なるかも
消息筋 “無理やり連行したわけではない”
←中国,図們と国境を接している北韓,咸鏡北道,慶源郡で軍人ら(左側)が作業中にしばし休んでいる。 <ハンギョレ>資料写真
米国の女性言論人2人が去る17日、豆満江側の北韓-中国国境地帯で脱北者関連現場取材をして北韓軍に捕まった事件は誰も予想できない‘突発事態’だ。事件発生以後二日を超えて時間が流れたが、北韓当局はもちろん米国政府もマスコミ報道が出るまで、これについて何の言及もしなかった。今回の懸案がそれだけ敏感だということだ。
未だ今回の事件の事実関係さえ具体的に確認されておらず事態の展開方向を計りにくい。ただし匿名を要請したある消息筋は「北韓軍が(北韓国境線を越えてきて)無理やり女性言論人たちを連行したわけではないと理解している」と伝えた。
北側がこの問題をどのように扱うかにより、北韓-米国関係改善の好材料になり得、北韓-米国間の尖鋭な外交的対決の導火線になることもできる。要するに状況展開の方向舵は北側が握っているわけだ。
北側が両国間の水面下協議を経てさわやかに解放した場合、バラク・オバマ行政府スタート以後の新しい関係を模索している両国間に好材料として作用しうる。北側が‘体制安定と尊厳性に対する重大な挑戦’と認識している脱北者問題を取材して捕まった米国人をさわやかに解放するというのは‘特別な好意’と見なされるためだ。だが北側が捕まった女性言論人2人が‘不法に越境しスパイ行為をした’と主張して出てきた場合、事実関係を巡る論議および外交的葛藤は避けられない。
ひとまず米国政府は今回の事件が北韓-米国間の‘政治争点’になる事態を防止しようと努めているものと見られる。国外で活動する自国民の安全に敏感に反応してきた米国行政府が、言論報道が出てくるまで何の公式言及もしなかった理由だ。
米国政府は北韓-米国間の連絡窓口であるニューヨークチャンネルおよび平壌駐在スウェーデン大使館‐北韓外務省,米国-中国間協力など動員可能なすべてのチャンネルを稼動させ、北側に捕まった米国民の安全確保に努める一方で‘早急な釈放’を要請していると知られた。
だが北側はまだこれという反応を見せないでいると知られた。捕まった女性言論人2人に対する調査が終らないためなのか、この問題をどのように解決していくのか対応戦略を確定できないためなのか、米国との‘本格ゲーム’に先立って内外の関心を増幅させようとする判断に従ったものかは未だ不明だ。
米国はこの間、自国民が北韓に抑留された時、現職政府官僚でない有力要人の北韓訪問を通じて問題を解決してきた。1996年8月鴨緑江を泳いで北韓領土に入りスパイ嫌疑で捕まったエバン ハンジンカー事件や1994年12月江原道,高城郡上空で方向錯覚により軍事境界線を越え飛行して攻撃され捕まった駐韓米軍ヘリコプター操縦士ボビー ホール准尉事件などを‘北韓通’であるビル・リチャードスン当時下院議員の北韓訪問で解決した。だが今回の事件はことの性格や北韓-米国関係の脈絡が以前とは異なり、以前の事件処理方式と単純比較することは難しい。
イ・ジェフン記者nomad@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/345076.html 訳J.S