原文入力:2012.04.18 08:20修正:2012.04.18 09:51(1451字)
料金50%引上げという民間資本地下鉄の損益構造を見てみると
昨年の営業損失26億だけなのに利子だけに461億支出
ソウル市「利率引下げ」を提案・・・大株主側拒否
赤字累積を理由に「地下鉄料金50%引き上げ」を一方的に公表した地下鉄9号線運営業者ソウル市メトロ9号線(株)の運営赤字のうち相当な額が大株主であり債権者である外国系金融資本マッコーリーと新韓銀行など金融圏が取得する高率の利子のために発生したものと17日確認された。 民間資本事業者が「累積赤字が1820億ウォンに達し資本蚕食状態」として料金引上げを強行しようとするのに対し、市民の足を担保に高率の利子だけ得ようとしているという指摘が出ている。
ソウル市メトロ9号線が金融監督院に提出した「2011年監査報告書」を見れば、この業者は昨年ソウル市から2010年分運賃収入補助金として326億ウォンを受け取りながらも当期純損失466億ウォンを記録した。 営業損失は26億ウォンに過ぎなかったが利子費用で461億ウォンがかかったためだ。 メトロ9号線の大株主は会社に貸出金を調達して高金利の利子を取得した。 メトロ9号線に資金4960億ウォンを提供したマッコーリー韓国インフラ投融資会社、新韓銀行など6つの金融企業は、後順位貸出利率15%、先順位貸出利率7.2%を保証されている。 マッコーリーはこの法人の持分24.5%を、新韓銀行は14.9%を保有する二位、三位の大株主だ。
ある金融圏関係者は「先順位貸出は通常利率が5%水準で、15%の利率なら後順位貸出の中でも非常に高い水準」として「地下鉄9号線に投資するのなら特別な危険があるわけでもないのに、とんでもない高金利」と評価した。
ソウル市関係者は「支払い保証をする代わりに利率を4.3%まで引き下げるよう交渉で提案したが、民間資本事業者側は先に運賃を引き上げてから利率変更を考慮するという意を曲げようとしない」と話した。 大株主が高率の利子収入を稼ぎ続けるために利率変更に反対しているという話だ。 これについてメトロ9号線関係者は<ハンギョレ>との通話で「明らかにする立場でない」としてインタビューを拒否した。
また、メト ロ9号線はそれぞれの株主にいくらの利子が渡るのかさえ“営業秘密”だとして、2年余りに亘る交渉の間ソウル市側に明らかにしていない。 業者の運営実態さえまともに把握出来ない状態で、市が補助金は補助金として出さなければならないという “底の抜けた甕に水を注ぐ” 式の民間資本事業の盲点が露わになったという指摘が出る理由だ。
パク・フンス社会公共研究所鉄道政策客員研究委員は「適切な金融費用を検討しないまま金融資本に巨額の利子収益を保障した事業構造なので、料金引上げは市民の税金で金融資本の利益を保証してやる計算になる」と指摘した。
リュ・ギョンギ ソウル市スポークスマンは「事業者中心の運営構造のために市民の不便と市の財政負担が加重される事態を防ぐために、民間資本事業全般の構造的問題を点検する方針だ」と話した。
* 訳注:同じ日のハンギョレ新聞の関連記事によれば、地下鉄9号線は他の民間資本事業の2倍の収益率を保障していること、現代グループ出身のイ・ミョンバク大統領がソウル市長だった時期に事業者が現代ロテムに変更され、また、イ・ミョンバク大統領の甥(イ・サンドク議員の息子)が代表だったマッコーリー韓国インフラ投融資会社が大株主として浮上するなど、特恵の疑惑が提起されている。
オム・ジウォン記者umkija@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/528821.html 訳A.K