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15兆かけた水西発 KTX路線、4千億で民営化?

原文入力:2012/04/16 21:44(1654字)

←民間資本が投入されて建設・運営されているソウル市メトロ9号線が料金500ウォンの突然の引き上げ公告をして波紋が生じた中で、政府が韓国高速鉄道(KTX)民営化にも速度を上げており論議がおきている。 写真は京畿道(キョンギド)高陽市(コヤンシ)、徳陽区(トギャング)高速鉄道幸信(ヘンシン)車両基地で車両が点検および清掃のために停車している姿. 高陽/キム・テヒョン記者 xogud555@hani.co.kr

民営化特典論議なぜ?

 KTX民営化反対論者らは政府が‘黄金の卵を産むガチョウ’になる事業を民間業者に安値で渡そうとしていると主張する。 国土海洋部は料金引き下げと韓国鉄道公社の経営改善を一緒に持たらすことだと反論している。

 水西発高速鉄道の総事業費は首都圏高速鉄道(水西~平沢(ピョンテク)) 3兆9000億ウォン、湖南(ホナム)高速鉄道(五松~木浦(モクポ)) 10兆6000億ウォンなど14兆5000億ウォンだ。 韓国鉄道施設公団は去る2月この路線に投じる‘KTX-山川’ 22編成(10両ずつ)を7360億ウォンで購入することで現代ロテムと契約した。

 国土部は先月政府果川(クァチョン)庁舎で開いた事業説明会で、水西発高速鉄道が開通する2015年から15年間、高速鉄道運営権を賃貸する計画とし、初期投資費用は3600億~4000億ウォン、自己資本は‘総投資額の40%以上’になると明らかにした。 鉄道建設費と列車購入費15兆2000億ウォン余りの3%にもならない4000億ウォンだけ初期投資すれば黒字路線の運営権を15年間握れるようにするという話だ。

 韓国交通研究院は民間資本事業性分析資料で民間事業者の収益率が、運賃を20%低くしても8.8%に達すると予想した。 韓国鉄道公社の運賃収入財政分析推定を見れば、運行率を85%(22編成中19編成運行)と捉えれば総運賃収入は年6657億ウォンで、運賃を20%引き下げる場合の収益率8.8%を適用しても15年間に9820億ウォンの純利益が残る。

 水西発路線にはセマウル号など一般列車がなく、水西・盆唐(プンダン)地域住民たちがKTXに乗るためにあえてソウル駅・龍山(ヨンサン)駅までこないという点で‘民間の路線独占’という指摘もある。 黒字路線を民営化して利益を私企業に渡す処置という批判が出てくる理由だ。

 民営化は‘鉄道公社赤字補填’等を掲げた第2高速鉄道の建設目的とも違う。 鉄道公社の赤字を国家が補填していて、民営化にともなう鉄道公社収入減少分は税金で埋めなければならない状況も避けられない。 キム・ジンエ民主統合党議員は「何のリスクもなしに収益が保障されるKTX事業権を民間に渡せば、地方鉄道のような公共サービスはさらに縮むだろう」と指摘した。

 国土部コ・ヨンソク鉄道運営課長は「10%以上の料金引き下げを義務化して線路使用料も鉄道公社より9%以上多く受け取る計画なのに加え、車両もリースであるから特典ではない」と語った。 それでも特典論議が続くと最近では事業者の収益率を6%台にさらに低くする方案を検討していることが分かった。

 オ・ゴンホKTX民営化反対汎国民対策委政策諮問委員は「政府の言葉変えは事業拙速推進を示していることに他ならない」としながら「黄金路線をなぜ民間企業に献納しなければならないのか理解できない」と批判した。 ウソン大鉄道経営学科イ・ジンソン教授は「鉄道民営化にともなう利益を企業が持っていくのは問題」として 「国土部が性急に民営化を推進している」と話した。 大田(テジョン)/ソン・インゴル記者、パク・ヨンニュル記者 igsong@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/528628.html 訳J.S