原文入力:2012/04/07 10:40(1517字)
保守層結集効果は現れたが野党支持層再結集‘逆風’も
‘朴槿恵の、朴槿恵による、朴槿恵のための選挙’
セヌリ党の4・11総選挙戦略を圧縮すればこのように表現できる。 国会議員300人を新しく選ぶ選挙なのに、各種報道機関で紹介する与党側の便りは朴槿恵委員長だけだ。 大統領選挙を彷彿させる‘朴槿恵独走現象’が総選挙にどのような影響を及ぼすだろうか?
セヌリ党総合状況室長を受け持っているイ・ヘフン議員は、6日 「大統領候補として認知度がもともと確かなので言論でも朴委員長だけに注目する側面がある」として「全国のすべての地方区から一日に数百件ずつ朴委員長の応援遊説を追いつめられたように要請する電話がかかってくる」と話した。 選挙結果に及ぼす影響について、イ・ヘフン議員は「熱心に通うほどに効果が確かにある」としながら「どうせその方法しかない」と語った。
政治評論家コ・ソングク氏も「朴槿恵委員長が行く先々で支持層結集効果が現れている」として「また手に包帯を巻いて一人でがんばる姿を見せることによって、中間層有権者に対する同情効果もおさめている」と話した。 彼は選挙に及ぼす影響については、「嶺南(ヨンナム)よりは薄氷の混戦地帯である首都圏でより大きく現れうる」と観測した。
野党でも朴槿恵現象自体は否定していない。 民主統合党のキム・キシク戦略企画委員長は「李明博政権に失望して離れた伝統的支持層を再結集させる効果を上げたと見る」として「特に大統領選挙を控えて未来の権力イメージを正確に活用している」と分析した。 しかし、選挙に及ぼす影響に関しては別の見方をした。 野党を批判してイデオロギー論争を提起しながら中道側に支持を拡張することには失敗せざるをえないという根本的限界が再びあらわれたということだ。
キム・キシク委員長は「与党支持層が早期に結集して民間人査察波紋が大きくなる中で結局は朴槿恵委員長が李明博大統領と一体だという事実が確認された」として「危機感を感じた野党支持層が結集し始める流れが何日か前から読まれる」と診断した。 朴槿恵委員長の‘独走’が結果的に野党支持層も結集させているということだ。
実際にセヌリ党にも朴槿恵委員長の独走と野党批判に対して心配する意見がある。 最高権力だった李明博大統領と対抗する時とは異なり、今は朴槿恵委員長が絶対強者なのに野党に対して過度に攻撃的姿勢を見せることは、首都圏中道指向有権者に否定的影響を与えてしまうということだ。
朴槿恵委員長本人は、色々な意見にかかわらずに保守層と嶺南(ヨンナム)票の結集に注力している。 パク委員長は、6日午後 5回目の釜山訪問をし、一夜留まったあとさらに応援遊説を繰り広げた。 朴委員長が自宅でなく他の所で宿泊をするのは異例なことだ。 釜山に最後まで最善を尽くすという意志を体で見せているということだ。
朴委員長が釜山に執着する背景には、年末の大統領選挙との関連があるように見える。 政治勢力の形が、1990年の3党統合以前に戻ることを防ごうとするなら、釜山・慶南(キョンナム)を捉えておく必要があるということがセヌリ党戦略参謀の判断だ。
ソン・ハンヨン先任記者 shy99@hani.co.kr
原文: 訳M.B