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口止め用札束に“ラベル”が…査察胴元への接近 近道開かる

原文入力:2012.04.04 21:46修正:2012.04.04 23:48(1996字)


チェ・ドンウク最高検察庁検事補が去る1日午後、ソウル瑞草洞(ソチョドン)の最高検察庁記者室で総理室民間人不法査察文書が公開されたのと関連して「死即生の姿勢で捜査する」として検察の立場を明らかにしている。 キム・ポンギュ記者bong9@hani.co.kr

“5000万ウォンの官封札束”の意味と捜査方向
包装番号などの付いた金、一般人は接しにくい
「政府機関資金持ち出した可能性も」
リュ・チュンニョル「職員が少しずつ出し合って集めた金」… 信憑性失う


   国務総理室公職倫理支援官室(支援官室)のチャン・ジンス前主務官がリュ・チュンニョル前公職服務管理官から受け取った5000万ウォンが“官封”形態の札束であったことが4日明らかになり、“口止め”の目的で渡された金の造成方式に関心が集まっている。“民間人不法査察”事件を再捜査している検察の捜査の流れもやはり“金の出処”を中心に再構成される可能性が高いというのが検察内外の観測だ。

先ずこの日公開された写真を見れば、チャン前主務官が受け取った札束が正常でない方法で造成されたという点が明確になる。 一連の紙幣番号で密封された新券の束である官封札束は一般人には拝むことも難しいものだ。 紙幣が発行され流通する経路を見る時、造幣公社・韓国銀行・市中銀行本店から直接受け取ったのでなければ、こういう形態で残っているということは考えにくい。

 
←“民間人不法査察”の被害者であるキム・ジョンイク前〈KBハンマウム〉代表(左側)とこの事件の大統領府介入および隠蔽疑惑を暴露したチャン・ジンス前総理室公職倫理支援官室主務官が先月30日午前、ソウル上岩洞(サンアムドン)の<オーマイニュース>録音室でパッケスト放送<イシューはたく男>(イトルナム)に出演して話している。 <オーマイニュース>提供


 このような事実は検察捜査にも重要な端緒になるものと見られる。 一般的に現金で渡された金の流れを追跡するのは不可能に近いことと見られているが、流通経路が大きく圧縮され得るからだ。
しかもこの日公開された写真を見れば、‘記号00272’、‘包装番号0404’等の番号が記されている。 金が出庫された時の固有の番号と推定される。 ‘不審な現金’の束にラベルが付いているわけだ。 特別捜査に明るいある検察出身弁護士は「まだ端緒がなくてはっきり言えないが、各政府機関が予算として確保している常時支出用時在金が引き出された可能性がありそうだ」と話した。

 検察捜査を通じてこのような推定が事実として立証された場合、波紋は相当なものになると見られる。 大統領府が証拠隠滅に出たということだけでなく、真実隠蔽のために国民の税金を転用したとすれば、政権次元の“道徳的破局”が予想されるためだ。 予算転用の可能性が事実ではないと明らかになっても、検察の立場では捜査の糸口出口を開くことができる‘好材料’に出会ったことは確かだ。 まず金が造成された過程を追跡してみるならば、“横領”“わいろ授受”等さらに不法行為が出てくるかもしれない。イ・ヨンホ前雇用労使秘書官の“捜査協力”如何と関係なく“上層部ライン”に接近できる新しい近道が開かれるわけだ。

 また、事件関連者を圧迫できるカードになり得る。 5000万ウォンを渡したリュ管理官はこれまで、「気の毒に思う気持ちから職員が十匙一飯でお金を集めた」と話してきた(訳注:リュ管理官は5千万ウォンの札束の写真が公開されたあと、「職員の十匙一飯…」から「自分が頼んで知人が用意してくれたもの」と言葉を変えた)。 この金を用意したという疑いを受けているチャン・ソンミョン大統領府民政首席室公職規律秘書官もやはり「チャン前主務官とは一面識もなく、金を渡したという主張は事実と違う」と主張している。

 しかしこのような釈明が偽りである可能性が高いものとなった以上、攻撃と守備が変わることになった。 チャン前主務官の主張の信憑性が高まったので、彼らは今度は何故そのような釈明をしたのかについて再び説明しなければならない立場になる。 通常裁判所は、偽りの釈明を証拠隠滅のまた別の可能性として受け止めている。 検察はすでに押収したチャン前主務官の携帯電話から復元した官封写真を基に金の流れを追っている。 検察はこの部分の捜査が具体化され次第、リュ前管理官などを召還調査する方針だ。


ノ・ヒョンウン記者goloke@hani.co.kr


原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/526842.html 訳A.K