原文入力:2012.03.28 23:22(1462字)
捜査協力しているのに異例なこと
検察「追加証拠確保のため」と
チン・ギョンナク氏の家も押収捜索
民間人査察及び証拠隠滅事件を再捜査している検察が28日チン・ギョンナク前国務総理室公職倫理支援官室(支援官室)課長の自宅など3ヶ所を押収捜索した。 しかし今回の事件の情報提供者と言えるチャン・ジンス前主務官の自宅まで押収捜索対象に入っており、疑問を呼んでいる。
ソウル中央地検特別捜査チーム(チーム長パク・ユネ)はこの日、ソウル舎堂洞(サダンドン)にあるチン前課長の自宅とチン前課長が留まっていた親せきの家、そしてチャン前主務官のソウル楼上洞(ヌサンドン)の自宅に検事と捜査官を派遣しPCなどを確保した。
検察は27日チン前課長に出頭を要請したがチン前課長はこれを拒否して「イ・ヨンホ秘書官などが立場を明らかにしたので話すことがない。上告審裁判に集中したい」という内容の欠席理由書を提出したという。 検察は支援官室の査察活動と証拠隠滅過程について隅々まで知っているはずのチン前課長を召還調査する計画であるという。理由として、これまで自宅押収捜索などを自制してきたが、チン前課長が召還拒絶意志を伝えてきたこと、さらに「1次捜査の際に検察がその存在を知らなかった支援官室職員のノートブックをチン課長が持っていった」というチャン前主務官の主張が出てきたことで、これ以上押収捜索を遅らせるわけにはいかないと判断したとものと見られる。
しかしチャン前主務官の自宅に対する押収捜索は異例だというのが検察内部の評価だ。 チャン前主務官は積極的な暴露を通じて今回の再捜査を導いた人物だ。
昨年10月イ・ククチョル SLSグループ会長の政権実力者ロビー疑惑を捜査していた検察が情報提供者であったイ会長の自宅を押収捜索した前例があることはあるが、当時イ会長はシン・ジェミン前文化体育観光部次官などに現金を渡したと主張しながらも控訴時効が過ぎた事案だけを述べるなど検察捜査に非協力的な態度を見せた。 検察庁に二度出てきて調査を受け、関連者との通話録音ファイルも提出して捜査に積極的に協力しているチャン前主務官とは全く違う態度であった。
捜査チーム関係者は「チャン前主務官がたくさん話しはしたが、それでも追加証拠があるかもしれないと思い確認してみるために押収捜索をした」と説明したが、任意提出形式で受け取ることもできる“追加証拠”を確保しようと強制捜査方式を選択したのは疑問だという反応が出てきている。 検察のある幹部は「ひょっとしてチャン前主務官の背後に政治勢力がありはしないかという調査か、でなければチャン前主務官の暴露の意志を挫こうということではないか、疑わしい」と話した。
一方検察はこの日、支援官室が置かれた当時国務総理室総務秘書官であったハ・某氏を呼んで支援官室が設けられた経緯と、チャン前主務官がイ・ヨンホ前秘書官など大統領府雇用労使秘書官室に毎月渡していたという特殊活動費の執行方式などを調査した。 また、キム・ジョンイク氏査察疑惑で起訴された支援官室の前職員キム・ファギ氏も参考人として召還調査した。
キム・テギュ記者 dokbul@hani.co.kr
原文: 訳A.K